メッセンジャーRNA(以下、mRNA)治療薬とモデルナは、スパイクバックスにオミクロンBA.4/5株対応のmRNAを組み合わせた追加接種用2価ワクチンmRNA-1273.222について、米国政府が6,600万回分を確保したことを発表した。
同契約には、6,600万回分のmRNA-1273.222の製造および供給に対する最大17.4億ドルの支払い、ならびにモデルナのCOVID-19追加接種用ワクチン候補を2億3,400万回分追加購入するオプションが含まれるという。
モデルナの最高経営責任者ステファン・バンセル氏は、「モデルナと米国政府の協力関係がさらに広がったことを嬉しく思います。モデルナのmRNAプラットフオームは、現在、米国で最も懸念されるオミクロン亜系統BA.4、BA.5に対して、それらを標的とした2価ワクチンmRNA-1273.222を迅速に開発することを可能にしています。
モデルナは、今後も革新的な技術プラットフォームを活用して、COVID-19から社会と人々を守るテーラーメイド・ワクチンを提供すべく、全力を尽くします」と述べた。
2022年7月、モデルナは各国のさまざまな公衆衛生上の安全保障戦略に基づいて、秋に向けて2種類の2価追加接種ワクチンを開発していることを発表している。
mRNA-1273.222はオミクロン亜系統BA.4/5に対応したmRNAを含んでおり、最近のFDA勧告に従って開発が行われているという。
mRNA-1273.214はオミクロン亜系統BA.1に対応したmRNAを含み、WHOからその有用性が示唆されており、これら最新の2価ワクチンが承認されれば、COVID-19に対して、より広範かつ持続性に優れた免疫応答を提供できる可能性があるとのことだ。
なお、同契約は、米国保健福祉省(HHS)、事前準備・対応局(ASPR)、米国生物医学先端研究開発局(BARDA)の連邦政府資金による支援を受け、米国国防総省化学・生物・放射性物質・核防衛統合計画事務局(JPEO-CBRND)および米陸軍契約司令部から、契約番号W58P05-22-C-0017で受注している。