丸紅は、一般社団法人日本クルベジ協会(以下、日本クルべジ協会)よりバイオ炭の農地施用による日本初のJ-クレジットの独占販売代理権を取得したと発表した。
バイオ炭は、バイオマスを加熱(炭化)して作られる固形物。植物が吸収したCO2は、廃棄・分解時に排出されてしまうが、炭化により固定すれば大気中への排出を抑えることができるとのことだ。
バイオ炭を農地に撒いた際の排出削減量を、J-クレジット制度認証委員会が2022年6月30日に国内で初めて認証。今後、丸紅は日本クルべジ協会と共同で同クレジットを販売していくとのことだ。
また、丸紅が販売する食品廃材を使った循環型食器「edish」に同クレジットを活用し、調達・製造工程におけるCO2排出量をゼロにした「edishカーボンニュートラル」の販売を2022年8月以降に開始するという。
バイオ炭による炭素貯留効果は世界的にも注目度が高く、企業のESGやSDGsへの対応のみならず、欧米では企業のカーボンマイナスを実現する有用な手法として拡大が見込まれているとのことだ。
農林業等で発生する地域の間伐材等の未利用バイオマスを熱分解し、土壌改良材として施用することで、多くの農業生産者が同クレジットを創出可能であるという。
丸紅は中期経営戦略GC2024で、既存の事業基盤・ネットワークの活用、全社横断的な取組みの推進による「新たなグリーン事業の創出」を掲げているとのことだ。
今後、丸紅は同クレジットを販売するだけでなく、未利用バイオマス(竹材や食品残渣など)の有効利用や、バイオ炭施用農地で作られた環境保全農作物の販売、地域サーキュラーエコノミーの実現を目指していくとしている。