Instagramは8月4日(米国時間)、NFT(非代替性トークン)をInstagram上で投稿としてシェアできる機能を提供する国を拡大し、日本を含む100か国で使えるようになることを発表した。
この機能は今年5月に米国の一部クリエイターやコレクターを対象にテスト導入していたもので、投稿は誰でも閲覧できるものの、作品をシェアできるのはテスト対象のアカウントのみ。
しかし、本日以降は対象国の利用者であれば、誰でもデジタルコレクティブルをInstagram上で見たり、投稿したりすることができるという。
デジタルコレクティブル機能を使うと、以下のことができるようになるとのことだ。機能を使用するためには、利用者自身が使用しているサードパーティのデジタルウォレットとInstagramアカウントをリンクする必要があるとのことだ。
デジタルウォレットとのリンク:
リンクが完了すると、クリエイターやコレクターは、どのNFTをInstagramでシェアするかを選べるようになるという。
デジタルコレクティブルのシェア:
クリエイターまたはコレクターがデジタルコレクティブルを投稿すると、画面がきらめくような特別なエフェクトがつき、作品の説明などの公開情報も表示される。また、シェアしたNFT投稿はプロフィール画面の専用タブでも見ることができる。
クリエイターとコレクターを自動でタグ付け:
シェアしたデジタルコレクティブルの作成者(クリエイター)と所有者(コレクター)が投稿に自動でタグ付けされるという(ただし、プライバシー設定が優先されるとのことだ)。
現在、InstagramでNFTをシェアするために利用できるサードパーティのデジタルウォレットは、Rainbow、MetaMask、Trust Wallet、Coinbase Wallet、Dapper Walletで、Phantomも近日中に使えるようになるとのことだ。
対応しているブロックチェーンはEthereum、Polygon、Flowの3種類で、Solanaも今後対応する予定。
Metaは、機能を提供するためにこれらのブロックチェーンから公開データを取得して体系化するが、特定できるのは、クリエイターやコレクターがデジタルウォレットをInstagramにリンクしている場合、どのコレクティブルがその人に所属しているかという情報のみであるという。
ブロックチェーン技術の発展により、世界中で多くのクリエイターが新たなツールを利用して収入を得ているという。ファンも、アートや画像、動画や楽曲、トレーディングカードなどのデジタルコレクティブルをNFTとして購入することで、お気に入りのクリエイターをサポートしている。
Metaでは、Instagramにデジタルコレクティブル機能を導入することで、クリエイターが収入を得る機会を増やすと同時に、より多くの利用者にNFTに親しんでもらうことができると考えているという。また、日本での導入にあたり、一部クリエイターやコレクターに同機能を先行して試してもらう機会を設けたとのことだ。
Metaでは、今後もNFTに関連する機能を拡充していく予定であるとしている。
米国ではFacebookでも同様の機能を導入しているほか、シェアしたデジタルコレクティブルをARスタンプとしてInstagramストーリーズの投稿で使えるようになっているという。
同時に、公平性や安全性、サステイナビリティについても継続して取り組んでいくとしている。たとえば今回、Instagramのデジタルコレクティブル機能を提供する国を拡大することは、より多様なアーティストをサポートし、NFT分野のアクセシビリティ向上につながると考えているという。
Web3の様々なテクノロジーは、アクセスの拡大やコスト削減、イノベーションの加速、そして世界中の人々やクリエイターをエンパワーするもの。
Metaでは、今後もクリエイターやコレクターをはじめとするコミュニティからのフィードバックに耳を傾けながら、この分野への投資を続けていくとしている。