ソニー銀行、円安状況を受け外貨預金の利用動向を調査 2022年6月の売買高は過去最高に

ソニー銀行は、2022年3月上旬からの急激に進んだ円安の状況を受けて、利用者の外貨預金の利用動向を調査し、結果を公表した。

■調査結果

TOPICS(1):
2022年6月は月間売買高が過去最高を記録。月間売買高は2月比で、3月は3.6倍、4月は4.6倍となり、20年ぶりに1米ドル135円をつけた6月は5.8倍に。

為替が円安に動いた3月のTTM月内最高値は123.44円、そして4月のTTM月内最高値は130.14円となり、3月から増加した売買高は4月に過去最高となった。その後、6月に20年ぶりの高値となる135円をつけると、4月に過去最高を記録した月間売買高を更新。2月比で5倍を超える売買高に。

外貨売買高

TOPICS(2):
米ドル定期預金金利(6ヶ月もの)は、2月末に比べ、6月末には10倍となり、外貨定期預金全体の購入額は2.6倍に。

市場金利の上昇を受け、外貨定期預金の金利も上昇し、米ドル外貨定期預金金利(6か月もの)は、2月末の年0.15%(税引き後年0.119%)から、6月末には年1.5%(税引き後年1.195%)と10倍に。6月には2月比で、外貨預金全体の購入額が2.6倍に増加している。

円安に振れた3月以降、円高時に購入した外貨を利益確定として売却する利用者が増えた一方で、外貨定期預金の購入も伸びており、さらなる市場金利の上昇も見込まれていることから、金利に関心を寄せる利用者も増えていくと考えられるという。

外貨定期預金購入額推移

TOPICS(3):
2022年6月に売買が多かった人気通貨1位は米ドル、2位はユーロ、3位は豪ドル。売買高に占める米ドルの割合は9割となり、米ドル人気がより伸長。

売買高順では、米ドルに続き、2位にユーロ、3位に豪ドルの結果となった。月間の売買高に占める米ドルの割合は、2021年4月は7割強であったが、2022年6月には9割にまで上昇、米ドル人気がより伸長している。

また、残高別でみると、2022年6月末時点では米ドル、豪ドル、NZドル、ユーロ、南アフリカランドの順になり、比較的高金利である豪ドル、NZドル、南アフリカランドが上位に入った。

売買高の割合・ランキング

TOPICS(4):
2022年3月以降、ソニー銀行への口座開設理由として、「外貨預金の利用」と回答する利用者の割合が1.8倍に増加(6月)。実際に外貨取引を始める利用者は2月比で1.5倍に増加(3月~6月の平均)。

3月以降、ソニー銀行への口座開設理由として、「外貨預金の利用」と回答する利用者や実際に外貨取引を始める利用者が増加。

20代~50代と幅広い年代の利用者が新たに外貨取引を開始しており、為替が大きく動いたことやニュースなどの影響による関心の高まりとみられるとしている。

20代~50代の新規外貨取引口座数は2月比で3月は1.6倍に増加しており、以降も高い水準で推移している。

ソニー銀行への口座開設理由

TOPICS(5):
2通貨以上保有する利用者全体の外貨残高内訳は、6月の人気3通貨(米ドル、ユーロ、豪ドル)で7割強を占める。全体でみると、資産運用を目的として通貨を選択していることがうかがえる結果に。20代のみでは留学・旅行での決済利用が目的とみられる通貨を保有。

2022年6月時点で2通貨以上保有する利用者全体の外貨残高内訳は、人気3通貨(米ドル、ユーロ、豪ドル)が7割強を占める結果となったが、全体と比較して、20代は保有通貨に違いがみられたとしている。

20代は米ドルが5割、次いで豪ドル、ユーロ、英ポンドの順で、留学・旅行先として人気のある国の通貨が多いことから、渡航時の買い物や食事などの決済利用を主な目的としたものではないかと同社は考察している。

一方、全体でみると米ドルが5割弱と20代と同程度ではあるものの、NZドルの保有割合が20代の5倍という特徴がみられた。

NZドルは豪ドルと同様に高金利が見込め、また、日本と時差がほとんどなく取り引きしやすいことから多くの利用者に選ばれている通貨とのことだ。

2通貨以上保有する利用者全体の外貨残高内訳

【調査概要】
対象:2022年6月末時点有効口座
集計期間:2021年4月1日~2022年6月30日

<参考>
ソニー銀行『外貨預金の利用動向に関するお知らせ~2022年6月の売買高は開業来の過去最高に~

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