日本郵便は、「スマートスピーカーを活用した郵便局のみまもりサービス」を活用し、北海道平取町（以下、平取町）が実施する「平取町高齢者等見守りサービス実証事業」におけるサービス提供を受託したと発表した。
日本郵便は、地方公共団体と連携したこのような取り組みを通じて、地域が抱える高齢者見守りに関する課題解決に貢献していくという。
さらに今後は、高齢者向け住宅や不動産管理会社などの法人へのサービス提供を行い、高齢者見守りのほか介護予防や健康増進などの様々なニーズに応えるべくサービスを充実していくとしている。
■実証事業の概要
事業名称：
平取町高齢者等見守りサービス実証事業
実施期間：
2022年8月1日～同年9月30日（予定）
対象：
平取町内在住の高齢者（平取町が指定する人）
目的：
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響による高齢者の孤立感やコミュニケーション不足の高まりに対し、高齢者の生活状況の把握などを通じて見守りを強化すること。
また、町の担当者、介護支援ボランティア（※1）および民生児童委員とのビデオ通話を通じて、高齢者の社会参加を促進し、フレイル（※2）を予防する施策を検討すること。
内容：
日本郵便で独自開発・管理するWebアプリケーションおよびAlexaスキル（※3）が、このサービスの利用者の自宅に設置したスマートスピーカー（※4）を通じ、利用者の生活リズムにあわせて生活状況、服薬状況、食事および睡眠の状況を確認するという。
平取町は、利用者同意の下、生活状況確認結果をWebアプリケーションのサービス管理画面により一覧で確認することができるほか、利用者などにWebアプリケーションを通じたメッセージの送信が可能とのことだ。
利用者は、スマートスピーカー上で音声・ビデオ通話機能を利用することで、Alexaを利用する家族などと非対面・非接触によるコミュニケーションをとることが可能なほか、ニュースやラジオ情報など、Alexaを通じたエンターテインメント機能を利用することも可能となる。
また、この通話機能を利用して、平取町の担当者、介護支援ボランティアおよび民生児童委員と連絡をすることができるようになるという。
利用者の家族なども、家族のスマートフォンやタブレットなどを通じて利用者の生活状況確認結果の把握や写真・動画・メッセージの送信ができるほか、Alexaに登録して利用者とビデオ通話をすることが可能とのことだ。
■日本郵便の受託内容
スマートスピーカーを活用した見守りアプリケーション（高齢者の生活状況の確認、確認結果の家族などへの通知、家族や平取町、介護支援ボランティアなどから高齢者へのお知らせの発信などが可能）を提供する。
■サービスイメージ
※1 平取町が養成する傾聴ボランティアなどの活動を行う人
※2 加齢とともに心身の活力（運動機能や認知機能など）が低下し、生活機能が障害され、心身のぜい弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態
※3 Amazonが提供する音声アシスタント、「Alexa」上で提供されるスキル
※4 Amazonが製造・販売するスマートスピーカー「Amazon Echo Showシリーズ」