アンカー・ジャパンは、モバイル充電ブランドの「Anker」において新たな独自充電技術「GaNPrime™」を発表した。
近年のモバイル機器の進化や、それに伴う充電ニーズの多様化を背景にAnkerは2018年11月にGaN(窒化ガリウム)を世界に先駆けて充電器に採用。
その後、GaNの持つ力をさらに引き出すため、電源 IC と回路設計にイノベーションを起こし、厳しい安全基準を満たしながらさらなる充電器の小型化を実現した独自技術「Anker GaN ll」を2021年5月に発表し、充電環境を進化させてきたという。
そして今回、これまで培ってきたGaN採用の急速充電器のメリットを昇華させた、その名の通りAnker最高峰の充電技術「GaNPrime™」を発表。
また、同技術を搭載した計6製品が第1弾として登場。
● Anker 独自充電技術「GaNPrime™」とは
1.100W以上にも対応する超高出力、そして小型化を実現
2.複数ポートに流動的な電力分配をすることで充電の効率化を可能に
3.さらなる安全性を追求
また、9月中旬には最新規格のUSB Power Delivery 3.1に対応した「Anker 717 Charger(140W)」や「Anker 737 Power Bank(PowerCore 24000)」を販売開始し、ニーズに合わせた充電規格を選べるよう、ラインナップを拡充。
そして、年内には、世界初(2022年7月Anker調べ)のGaNを搭載したポータブル電源「Anker 767 Portable Power Station(GaNPrime PowerHouse 2048Wh)」の販売を予定しており、ユーザーによりスマートな充電環境を届けられるよう一層進化していくとしている。
GaNPrime™ 技術概要
●GaNPrime™独自構造
分離配置とPCBA 3D スタッキングの2つを組み合わせることにより、超高出力とさらなる小型化を実現。
電源ICの分離配置:
従来使用していた一体型の電源ICではなく、分離配置が可能な制御ICとGaNトランジスタを採用。GaNのリーディングカンパニー5社とのパートナーシップを締結し、各社最先端の電源ICを組み合わせることで熱源を分散するだけでなく、効率的な立体配置も可能に(※ 100W出力以上のUSB急速充電器に採用)。
PCBA 3D スタッキング:
電源ICの分離配置を採用したことにより生まれた空間を有効活用し、プリント基板および電子部品の配置を工夫。充電器内部のスペースを無駄なく活用することで、回路構造を最適化。
●PowerIQ™ 4.0
接続された機器を即座に認識し、その機器に適した最大のスピードでの充電を可能にするAnker独自技術PowerIQ™が、充電器の高出力化や周辺機器の多様化に合わせて4.0へ進化。100W以上の超高出力に対応。
Dynamic Power Distribution:
PowerIQ™ 4.0の新機能として、接続された各USB-Cポートで必要な電力を電源ICが毎秒感知し、接続機器がその時に必要な電力に合わせて供給電力を調整する「Dynamic Power Distribution」を搭載。電力を最適かつ流動的に配分し続けることで、機器の充電を効率化することが可能に。
ActiveShield™ 2.0:
継続的な温度管理機能と出力制御により接続端末を保護する「ActiveShield™」が「ActiveShield™ 2.0」としてアップグレード。温度上昇の監視回数がこれまでの2倍になり、充電器本体が規定の温度に達した場合は、電流 / 電圧の負荷度合いを調節することで、過度の温度上昇を未然に防ぐ。