公益財団法人日本ライフセービング協会(以下、JLA)は昨年、国際連合の第75回総会において採択された世界的な溺水防止に関する決議で、毎年7月25日を「World Drowning Prevention Day(世界溺水防止デー)」と宣言したことを受け、今年も溺水防止を呼びかけを開始した。

世界溺水防止デー

2021年4月、国際連合は溺水事故によって失われる人的・資源的被害の甚大さを懸念し、国連総会にて「Global drowning prevention」(溺水防止への世界的な取り組み)と題された決議が採択された。

その決議の中で、毎年7月25日を「World Drowning Prevention Day」(世界溺水防止デー)とする事が定められ、世界溺水防止デーは、溺水事故によって失われた命と溺水事故の悲惨さに想いを寄せ、予防可能であるはずの悲劇的な事故に対し、世界中でその認識を高める事を目的としている。

2022年のテーマ「Do one thing to prevent Drowning」について

世界保健機関(以下、WHO)は、毎年の溺水防止デーの「カギとなるテーマ」を設定。2022年のテーマは

「Do one thing to prevent Drowning」(溺水防止のためにひとつの行動を)。

同テーマは、溺水事故の防止に向け、個々人の属する分野を問わず、何か1つ具体的な行動を取るよう呼びかけるもので、私たち全員がどのレベルでも、どのタイミングにおいても何か1つ出来る事をしよう、というものとしている。

溺水防止のためにひとつの行動を

なお、WHOは具体的に以下のような例を挙げている。

個人の行動:
ウォーターセーフティに関する情報の共有
水泳やウォーターセーフティに関する講習会への参加
溺水防止に関する地域の慈善団体等への寄付

団体の行動:
ウォーターセーフティに関するキャンペーンの展開
溺水事故防止活動の考案および実施
情報公開イベントの開催
自らの団体の活動に関するストーリー等の共有

政府の行動:
溺水防止のための新しい政策、戦略、法令、投資の発表
溺水防止のための国内外のプログラムへの支援
部門横断的な会議の場の設立、及び議会での議論の開催

溺水防止のためにできること

またWHOは、溺水の要因は、洪水、レジャー、業務上の水辺の航行、または保護者監視外における子どもの水への転落事故などと多岐にわたるため、横断的なアプローチが重要であり、さまざまな分野が協力することによって溺水事故要因に対し防止策を講じることができると発信している。

今年の夏は「Going Blue」で青く染まる

世界で、また、JLAでも、Do one thing (何かひとつの行動)として「Going Blue(青く染まろう!)」キャンペーンが実施されているという。

Going Blue

同キャンペーンでは青い小物を身に付けたり、体に青いペイントを施したりして、世界溺水防止デーを広く知ってもらう事を目的としているとのことだ。

なお、JLAは、自身の「Going Blue」をシェアする方法として、Instagram,、Facebook、Twitterなどの共通ハッシュタグ「#DrowningPrevention、#世界溺水防止デー」を発信してほしいとしている。