伊藤忠商事は、伊藤忠商事の100%子会社で各種金融事業を展開するマネーコミュニケーションズ(以下、MCI)を通じてファミリーマートの全国にある加盟店並びにストアスタッフに対し、給与前払いサービス「プリポケ」の提供を開始したと発表した。

給与前払いサービスは、企業の従業員が、特定の給料日を待たずに自分が働いた分の給与を受け取れるサービス。人々の働き方の多様化等の背景から、人材の獲得及び人材流出の防止を目的として給与前払いサービスを導入する企業が増加しているという。

伊藤忠商事およびMCIは、2019年にサービス名を「プリポケ」として、給与前払いサービス事業に参入。

「プリポケ」は、業界最低水準の利用料で、スマートフォンによる簡単な申込みで必要な時に必要な資金を即時に利用できるサービス。利用する従業員の利便性向上に加えて、導入企業による事前の資金準備や送金関連事務の煩雑さも軽減できるシステムを構築しており、大手企業を中心に導入が進んでいるとのことだ。

ファミリーマートは、ストアスタッフの皆様に対する福利厚生の拡充、並びに人手不足問題に対する加盟店支援策の一環として、給与前払いサービス「プリポケ」を導入し、重要な経営課題の一つである採用現場における人材獲得並びに定着率の向上を見込んでいるという。

今般MCIが、勤怠データ等を自動連携するシステムを構築し、加盟店では簡単な手続き・操作のみで利用できる実務負荷が小さい安全・安心な仕組みを実現したことにより、サービスの全面提供へと至ったとのことだ。

対象店舗は今後順次拡大される予定で、ファミリーマートで働く全国約20万人のストアスタッフの多様な働き方を支援していくとしている。

伊藤忠商事は、リテール金融領域において、ポケットカードを中核として、フィンテックベンチャーへの資本参画等により、総合的な金融サービスラインナップの拡充を進めている。

給与前払いサービスは、新たな金融事業の切り口として、若年層を中心とした顧客基盤を拡充するとともに、データを活用した新たな消費者信用領域の創出やデジタルマネーとの連携など、次世代金融サービスにつながる最重要事業の一つと位置づけており、顧客接点の多様化やそこから生まれる新たなサービスの創出を推進していくとしている。