資生堂は、化粧品ならではのデザイン性を確保しながら、持ちやすさや蓋の開けやすさなど、容器としての機能性を高い次元で両立できる、新たな機構を備えたスパチュラ自立格納容器を開発したと発表した。

一般的に、化粧品容器の設計では、顧客の求めるブランドの世界観や高級感、心理的な満足感などにつながるデザイン性が重要視される一方、容器として中身を安定に保存する基本的な性能に加え、使用時の持ちやすさ、蓋の開けやすさなどの機能性を両立することが求められるという。

スパチュラによって製品に高級感や清潔感を付与することができるが、使用後に格納する場所がないことも多く、またスパチュラを自立させて清潔に格納できる容器形態は、容器サイズや蓋の形状などの制約が多いことから、デザイン性と機能性を両立する自立格納容器の設計を実現するには技術的に高いハードルがあったとのことだ(写真 左・右)。

新開発の「自動回転制御メカニズム」を既存の蓋の内部に搭載することで、格納したスパチュラの先端が蓋の内部と接触することなく、通常の容器と同様に中味を密閉・保管できる、デザイン性と機能性を両立するスパチュラ自立格納容器が実現したという(写真 中)。

デザイン性と機能性を両立した新機構(左:新機構搭載前の試作品、 中:今回の開発容器、 右:既存のスパチュラつき製品)

今回開発したスパチュラ自立格納容器は、9月21日発売予定の「ベネフィーク リュクス リブルームナイトクリーム」に活用するとのことだ。

同社は今後も様々な視点から、最高の化粧体験を提供し続けていくとしている。