日本財団は、7月18日の「海の日」を前に、海に関する意識調査を実施し、結果を公表した。

日本財団 笹川会長、海野常務理事

同調査は、日本人の海に対する感情や認識がどのように変化していくかを調べ、さらに社会の動向や情勢によってどのように遷移するかを2年に1度定点観測し、今後のプロジェクト立案などに役立てるべく2017年より実施。

2022年の調査結果によると、この1年間で「海に行っていない」と回答する人の割合が45%(2019年より12%上昇)、海への親しみの低下が懸念される結果となったとのことだ。

調査結果の一覧は以下の通り。

海へ行く機会と、海への意識
●2019年(コロナ前)と比べて屋外での活動が4割減少し、それに伴い「海に行く人」も減った。
●その影響で「海が好き」「海に親しみがある」などの“海への愛着”が減少。
●また、「この1年間、海に行っていない人」は、「海に行った人」に比べて「海を大切に思う気持ち」が低い。
●一方、「海に行きたい」という行動意向は減っていない。

子どもの頃の海体験
●7割の人が「子どもの頃の海体験が大切だと思う」と回答。しかし、実際には8割の人が、「子どもに海体験を十分に提供できていない」。

海を守る行動・海洋問題への意識
●2019年と比べると、海洋問題の認知度が全体的に向上し、海を守ることにつながる行動を行う人も増加。さらに、海に行った人のほうが「海を守ることにつながる行動」を意識して行っている人が多かった。

なお、今年度は調査項目として、新たに「海の未来のロジェクトへの関心」を追加。結果は以下の通りとなった。(一部抜粋)

■約4割の人は海の未来プロジェクトに「興味がある」。

海の未来プロジェクトで、もっとも関心が高いのは「洋上風力発電開発プロジェクト」で45%となった。また、年代別に見ると、10代は、海の未来プロジェクトに比較的関心が高いことがわかった。

【左】海の未来プロジェクトへの関心【右】年代別の関心度

■調査概要
対象:全都道府県15歳~69歳の男女
有効回答数:男性5,800人、女性5,800人
年代比:10代(15~19歳)/2,200人、20代~60代/9,400人
調査期間:2022年6月10日~6月15日
調査手法:インターネット調査

<参考>
日本財団『海と日本人に関する1万人への意識調査