総合転職エージェントのワークポートは、働く女性130人(20代~40代)を対象に「女性活躍推進と仕事の価値観」に関するアンケート調査を実施したと発表した。

女性活躍推進について

■【女性活躍推進の取り組みへの印象】
・93.8%が、女性が活躍できる職場は魅力的と回答
・女性が活躍できる・キャリアアップできるなら男女問わず長期的に働きやすいイメージ

今年4月「働きたい女性が個性と能力を十分に発揮できる社会の実現」を目的とした女性活躍推進法が改正され、これまで以上に女性管理職比率の向上や、職場の環境整備を進めていく動きが強まっている。

先日の参院選においても、女性の当選者が過去最多となるなど、あらゆる場面で女性の活躍が目立っている。

こういった世の中の流れの中で、当事者である働く女性らは、女性活躍推進や自身のキャリアに関してどんな価値観を持っているのか調査。

まず、働く女性が「女性活躍推進」に関してどんなイメージを抱いているのかを知るために、対象者全員に女性が活躍できる職場は魅力的か聞いたところ、「とても魅力的」が63.8%、「やや魅力的」が30.0%と、「魅力的だ」と回答した人が93.8%に上ったとのことだ。

「魅力的だ」と回答した人に理由を聞いたところ、「有能な女性がしっかり長く働け、給与面での心配がなくなるから」(40代・システムエンジニア)、「子供ができたときに仕事も両立できるため」(30代・企画)などの意見が挙がり、「女性が活躍できる=ライフイベントが発生しても長期的に働きやすいイメージ」を抱く人が多いことがわかった。

また、「意見を言いやすい雰囲気があるから」(40代・製造)、「女性であることに負い目を感じることがないのは良い環境だから」(40代・保守運用)など、男女差別がない故に、働く一員として安心して意見を言いやすくなるという声も挙がったとのことだ。

ほかにも、「女性だからとキャリアアップを諦める必要がないのは女性にとって自信に繋がると思うから」(40代・企画)、「自分にもチャンスがあり、実績をあげれば評価されると思うから」(40代・事務)など、女性が活躍できる環境は働くうえでのモチベーションアップにも繋がるとのことだ。

さらに、「女性活躍の職場と全面に押し出す会社であれば、女性だけではなく、男性も子育てや介護に協力できる環境が考えられるのではないかと思うため」(40代・企画)、「性別に関係なく社員が活躍できる環境は魅力的で、女性が活躍する職場は社員を大切にしていると思えるため」(40代・管理系)など、女性が活躍できるということは、男女問わず誰にとっても働きやすいのではないかという意見も挙がったとのことだ。

働く女性の中には、女性であるが故に不当な扱いを受けないか、妊娠・出産などライフイベントが発生してもキャリアを諦めずに働けるか、など働き方に関して不安を感じている人も少なくない。

女性活躍推進はそれらの不安を解消するもので、積極的に取り組んでいる企業では長期的に働ける印象が強いため、より魅力的に映ることが予測される。

■【職場の女性活躍推進の実態】
・59.2%が今の職場は女性が活躍できる環境だと実感
・女性の管理職比率、男女平等を評価、産休・育休制度の整備などがポイントに

対象者全員に、現在の勤務先(離職中の人は直近の勤務先)は女性が活躍できる環境だと感じるか聞いたところ、「活躍できる環境だ」と回答した人が59.2%と半数を超える結果に。

「活躍できる」と回答した人に理由を聞いたところ、「年収も昇格も男女に差別はないから」(40代・営業)、「業務内容や決済権に、男女の区別がないため」(40代・管理系)など、男女平等に働け、評価されるという意見が多く挙がったという。

また、平等に評価されるからこそ、「取締役に女性が1人、営業、制作にも女性役職者が活躍しているから」(30代・企画)、「管理職や役員の女性割合が高いから」(40代・管理系)など、女性管理職の存在を女性が活躍できる証として挙げる人もいたとのことだ。

ほかにも、「産休・育休制度が充実しており、復職率も高いため」(30代・管理系)、「内勤業務かつ産休育休、時短勤務などの制度もあるため」(30代・コールセンター)など、福利厚生、勤務制度の充実により、仕事も家庭も諦めることなく長期的に働きやすいという意見も。

また、「社員の9割がワーママだから」(40代・企画)、「育児をしながら仕事をしている子育て世代が多いから」(30代・企画)など、仕事と子育ての両立を実現しているロールモデルの存在も女性活躍の実感に繋がっていることがわかった。

この結果から働く女性の多くは、女性管理職の割合が多いかどうか・昇給や昇格が男女平等であるかどうか・産休育休取得や子育てとの両立がしやすい環境であるかどうかという観点から、女性が活躍できる環境かどうかを判断していることが分かったとしている。

■調査概要
調査内容 :女性活躍推進と仕事の価値観
調査機関 :自社調査
調査対象 :同社を利用している全国のビジネスパーソン (20代~40代・女)有効回答 :130人
調査期間 :2022年4月19日~4月26日
調査方法 :インターネット調査
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合がある。