オリックスは、関西電力と、蓄電所事業の共同実施に関する契約を締結したと発表した。

同社は、関西電力と共同で「紀の川蓄電所合同会社」を設立し、関西電力送配電の紀の川変電所(和歌山県紀の川市)の敷地内において、2022年8月から蓄電所の建設に着手。

定格出力48MW、定格容量113MWhの大型の系統用蓄電池を設置し、2024年の事業開始を目指すとのことだ。

蓄電所イメージ図

同事業は、大型蓄電池を電力系統に接続し、電力の余剰時には充電し、不足時には放電することで、電力需給の安定化を図るという。蓄電池は電力の充放電を機動的に行える特徴があるため、電力需要の状況に合わせて、供給力の調整を迅速に行うことが可能であるとのことだ。

同事業において、関西電力は主に蓄電池の運用業務を、オリックスは主に保守・メンテナンス業務およびアセットマネジメント業務を担うとしている。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの主力電源化が推進されているという。国内の発電量に占める再生可能エネルギーの割合は、2011年度の10.4%から2019年度には18.1%にまで増加しており、今後も普及拡大が予想されるとのことだ。

一方で、太陽光発電や風力発電は日射量や風況といった天候により発電量が変動しやすく、発電量の不足による需給ひっ迫や供給過多に伴う出力抑制などが日々発生しているという。両社は同事業を通じてこれらの課題の解決に貢献し、電力レジリエンス強化に努めていくとのことだ。

オリックスグループは、今後も蓄電所事業を含めた再生可能エネルギー事業を幅広く展開し、電力需給の安定化と脱炭素社会実現の両立に貢献してまいります。

■蓄電所事業 仕組み

蓄電所事業 仕組み

■蓄電所の概要
名称                         紀の川蓄電所
事業開始                 2024年4月予定
設置場所                 関西電力送配電 紀の川変電所構内
定格出力                 48MW
定格容量                 113MWh
敷地面積                 約8,000m2

■紀の川蓄電所合同会社
設立         2022年6月1日
代表者     高山 知也
所在地     東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 東京共同会計事務所内
出資比率 関西電力50%、オリックス50%