パナソニック、ベトナムにおける電設資材事業の拡大を加速 2030年度に2021年度比の約3.5倍の500億円に拡大を目指す

Panasonic

パナソニック エレクトリックワークス社は、同社の海外事業の重点国であるベトナムにおける電設資材事業の拡大を加速し、ベトナムで配線器具や照明器具、IAQ(室内空気質)機器などの製造・販売を担うパナソニック エレクトリックワークス ベトナム有限会社の売上を2030年度に2021年度比の約3.5倍にあたる500億円に拡大することを目指すとのことだ。

ベトナムは、1986年の市場経済導入以降、30年以上にわたって順調に経済成長を続けており、今後も2024年まで年率6%以上で成長が続くと見込まれているという。

また、国全体の平均年齢が低く、今後も継続的な経済成長が見込まれており、戸建て住宅やビルなどの新築着工件数が増加していくことが予想されるという。

同社は「現地商品開発体制の構築」、「配線器具およびIAQ機器の現地生産体制の強化」、「現地企業との共創による商品カテゴリー横断のソリューション提案」の3つの主な戦略に基づき、ベトナムの住宅・建築市場の需要拡大に対応していくとのことだ。

1.現地商品開発体制の構築

現地の課題、ニーズに即した製品をより迅速に展開するため、配線器具、照明器具、IAQ機器のカテゴリで現地向けの商品企画・開発体制を順次構築していくという。

照明器具においては、エレクトリックワークス社における日本国内の基準に即した品質管理部門を設け、現地サプライヤーへ品質管理基準の共有とノウハウの提供を行い、2023年度までにODMでの開発調達体制の構築を目指すとのことだ。

IAQ機器ではビンズオン省の新工場にて、IAQソリューションの研究開発部門を2023年度開設を目指し組織構築を進めているという。また、配線器具事業の現地開発体制は2021年度に構築を開始しており、順次新製品開発を進めているとのことだ。

2.配線器具およびIAQ機器の現地生産体制強化

現地で配線器具やブレーカなどの生産を担うベトナム工場において、2023年度稼働を目指して新建屋の建設を進めている。生産スペースの拡張に加え、日本国内の配線器具・ブレーカなどのマザー工場である津工場のノウハウを取り入れた製造ラインの最適化を既存棟を含めて計画しており、2029年度には現状の1.8倍となる1.5億個/年の生産を目指す。

また、2021年にはパナソニック エコシステムズと共同で立ち上げた天井扇や換気扇などのIAQ機器の新工場がビンズオン省に稼働しており、東南アジアにおけるIAQ機器の生産数として、2020年度の約1.5倍にあたる2025年度約300万台/年の生産規模を目指し、生産設備強化を進めているという。

3.現地企業との共創による商品カテゴリー横断のソリューション提案

ベトナム現地デベロッパーなどと共創関係を構築し、現地の社会課題解決のためのソリューション提案を商品カテゴリー横断で実施してまいります。高効率照明とセンサーを組み合わせた省エネ化や、空間除菌脱臭機「ジアイーノ」や熱交換気などによる安心で快適な空気環境の提供、住宅向けIoTプラットフォームを活用した家中の機器のコントロールによる利便性の提供などの展開を目指すとのことだ。

今回、ベトナムにおける共創パートナーとの関係構築に向け、建築関連の企業を対象とした展示会を2022年7月12日よりホーチミン市内で開催し、事業認知度向上を図るという。

同社は今後も電設資材事業を軸に幅広いソリューション提案を各国に展開し、省エネ・安心・安全で快適な暮らしの実現に貢献していくとしている。

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