楽天メディカルは、「RM-1995の投与および照射による治療における肝腫瘍に対する光照射技術の確立」（以下、同研究開発）のための研究開発を開始したことを発表した。
同社は国立研究開発法人国立がん研究センター（以下、国立がん研究センター）のIVR※専門医と連携して、肝腫瘍に対する安全かつ適切な針の穿刺方法を検証し、手技の確立を目指すという。また、同治療に用いる穿刺針の医療機器の開発も行う予定であるとのことだ。
楽天メディカルは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構（以下、AMED）の令和3年度「医療研究開発革新基盤創成事業（CiCLE）」（第6回公募）における「スタートアップ型（ViCLE）」において、AMEDからの支援により同研究開発を実施し、AMEDと締結した委託研究開発契約における研究開発の一部を、国立がん研究センターに再委託するとのことだ。
同社は2023年に、転移性肝腫瘍を有する固形がん患者を対象に、同社が創製した抗CD25抗体-色素複合体である「RM-1995」と、波長690 nmのレーザ光照射のための医療機器を用いたアルミノックス治療（光免疫療法）について、国内で第Ⅰ相臨床試験の開始を計画しているとのことだ。
転移性肝腫瘍は、様々ながん種でよくみられ、切除困難または切除不適応な同腫瘍に対する局所療法および全身療法の効果は限定的であると言われている。
楽天メディカルは、アンメット・メディカル・ニーズが高い同腫瘍を有する患者へ、一日も早く、新たな治療選択肢を提供できるよう光照射技術の確立を迅速に進めていくという。