プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営するPR TIMESは2022年6月29日より、アート特化型オンラインPRサービス「MARPH(読み:マーフ)」のβ版の提供を開始すると発表した。
同β版は、「MARPH」のコンセプトに賛同した多様なギャラリーおよびアーティストが参加し、使い勝手や追加すべき機能などのフィードバックをもらいながら、利用者と共に運営していくとしている。
また、同サービスは国内に留まらず、2023年度内を目標に世界のアートメディアに日本のアートシーンを届ける、グローバルアートPRプラットフォームを目指すとのことだ。
第一弾は、Nerhol、花井 祐介、長場 雄、多田 圭佑、Ichi Tashiro、LY、TAKU OBATA、コムロタカヒロ、タムラサトルら30人を超えるアーティスト、またGallery COMMON、GALLERY TARGET、MAKI Gallery、T&Y Projects、PARCEL、TEZUKAYAMA GALLERYなど15程度のギャラリーが参加。
また、第一弾プレスリリースとして、6月30日から一般公開となる+81 Gallery Tokyoでの山口 歴の新作発表情報を発信するという。
アーティスト発の情報を、メディアへ、人へ
「MARPH」は、アーティストやギャラリー、ミュージアム等が、個展やイベントなどの情報を、直感的なユーザーインターフェースと、アートに特化した情報テンプレートを通して、広報ノウハウを持たずしても、誰でも簡易的にプレスリリースを作成・配信できるサービス。
また、個展、作品、アーティスト、ギャラリーの情報も各々WEBページとして生成され、ユーザーは「MARPH」を巡るだけで今まで知らなかったアーティストや作品と出会え、フォローしたいアーティストやギャラリー等とつながれるPRプラットフォームとして機能するとのことだ。
PR TIMESは「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションに掲げ、企業規模を問わず「行動者」が自ら情報を発信することを支援してきた。また現在「PR TIMES」利用企業は6万5,000社を超えているという。
かつて報道発表資料としてメディア関係者のみに配布されていたプレスリリースは、今やインターネットを通じて生活者も楽しむニュースへと進化し、事業者が新たな動きを公に伝えられるコンテンツとして幅広く活用されているとしている。
今回、同社は「PR TIMES」運営で培った知見を活かしながら、ビジュアル要素が強く作家自身の言葉をより伝えられるポテンシャルを持つ現代アートに着目し、情報発信の未来への挑戦としてアート特化型オンラインPRサービスの開発を進めてきたとのことだ。
●元々の知名度やセルフブランディング技術の有無によらず、アーティスト自身が広報ノウハウを必要としないで活用できる“発信のしやすさ”を実現すること。
●鑑賞者が作法をよく知らなくとも、アートに敷居を感じることなく自分の感性で自由にアーティストや新情報と出会える“発見の楽しさ”を実現すること。
この二軸を叶えることで、アーティストが創作活動に集中しながらも、公に自らの新情報を発表でき、メディアやファンとの交流から一層の活動推進につながる状態を目指しているという。
展示会や作品発表などアート特有の利用シーンと業界慣習にいかに寄り添えるかを念頭に、実際のアーティストやギャラリーとの意見交換や、目指す未来像と実現性の議論を重ね、1年以上の期間を経て開発してきた。
また、これまで届けられなかったアーティスト発の情報や想いを、メディアへ、より多くの人へ、届けたいと同社は考えているという。
そして、アーティストの中でもプレスリリース発信やPR活動にこれまでは縁遠かった人々にも、その活動を自ら情報発信できて届く実感を持てるよう、同社は発信者向けの機能を充実させるとともに、メディアと生活者にとっての使い勝手も追求。
今後も同社では継続的に「MARPH」へ機能追加を計画するとともに、β版利用者の声を受け止め改善を図っていくとしている。
現代アートをもっと身近に。「MARPH」の特徴的な機能 ‐鑑賞者向け‐
「MARPH」はアーティストやギャラリーのためだけのものではないという。アート鑑賞が趣味の人やコレクションをしている人、そしてアートのことをこれから知っていきたいという人にとっても、アーティストやギャラリーの最新情報が一望できるサイトとして活用できるとしている。
Discover new artists.
現代アートの敷居が高いと感じる人や、興味はあるけど普段の生活でアート情報に接触する機会が少なかったという人にも使いやすく、直感的に操作できるユーザーインターフェースを目指したという。
また、会員登録することで、好きなアーティストや気になるギャラリーをフォローすることが可能になり、最新の個展情報などのプレスリリースを受け取ることができる。
過去の作品アーカイブやアーティストQ&Aにもアクセスでき、より深くアーティストについて掘り下げて知ることができるとのことだ。
誰もが直感的にプレスリリース発信。「MARPH」の特徴的な機能 ‐発信者向け‐
「MARPH(マーフ)」β版は、アーティスト一人ひとりが個展やイベントなど創作活動の発表に際して、作品に込めた想いを伝えるプレスリリースを自ら作成し発信できるサービス。
MARPH(β版): https://marph.com
Create your press release.
「MARPH」は、SNSのような気軽さで作品や個展などの情報が入力できると同時に、アートに特化したプレスリリーステンプレートを活用し、これまでプレスリリースを作成したことがないユーザーでも、効果的なプレスリリースを発信することが可能。
大きなギャラリーや組織に所属していないアーティストであっても、既存SNSのフォロワーを超えて、より多くの人に作品や展覧会の情報を届けることができるようになるという。
Express your work and more.
「MARPH」は、プレスリリースを作成しメールで配信できるだけに留まらず、アートにまつわる情報プラットフォームとしても機能し、作成した「プレスリリース情報」だけではなく、「個展情報」、「作品情報」、「アーティスト情報」、「ギャラリー情報」などもWEBページとして生成されるという。
そうすることで、ユーザーは「MARPH」内やソーシャルメディア上にシェアされた情報などを通じて、今まで知らなかったアーティストや作品を発見することが可能となる。
「MARPH」は、1人1人のユーザーやメディアに情報を届けるプレスリリースツールとしてだけではなく、より多くの人々に一次情報を届けるPRプラットフォームとしても機能するとのことだ。
現段階はβ版で機能上の制約もあることから、利用申込の受付を一般開放せず、「MARPH」のコンセプトに賛同した多様なギャラリーおよびアーティストが参加し、使い勝手や追加すべき機能などのフィードバックをもらいながら運営していくとしている。
準備が整った際には、アーティスト・ギャラリー・美術館の人々から広く申込を受け付ける予定。その際には改めて発表するとのことだ。