モデルナ、生後6か月~5歳へのワクチン使用において米国FDAの緊急使用承認を取得 用量25µgで予防効果示す

Moderna モデルナ

メッセンジャーRNA(以下、mRNA)治療薬ならびにモデルナ社は、生後6か月~5歳までを対象としたCOVID-19ワクチン(以下、Spikevax)の緊急使用承認(以下、EUA)を25µgの用量で米国食品医薬品局(FDA)から取得したことを発表した。

モデルナは、6~11歳ではSpikevax 50µgの用量の2回接種、12~17歳では100µgの用量の2回接種の緊急使用承認も取得している。

各年齢層に対して調節した用量を1か月間隔で2回接種するため、新学期が始まり、感染リスクが高い学校や保育所に戻る前、という感染予防に適したタイミングとなったとのことだ。

Spikevaxは、生後6か月~17歳に対する2回目の接種後14日で予防効果を示したとし、予防効果は統計学的に有意で、データは14,000例を超える生後6か月~17歳を対象とした大規模かつ適切な設計の対照試験から得られているという。

同試験における追跡期間の中央値は「生後6か月~5歳」では2か月以上、「6~11歳」では5.6か月以上、「12~17歳」では11.1か月となっているとのことだ。

なお、臨床試験では、生後6か月以上の子供のすべての年齢群においてSpikevaxの安全性および忍容性が実証されているとし、死亡、心筋炎または心膜炎の症例は報告されていないという。

最も多く報告された局所症状は、全年齢層で注射部位の疼痛。全身症状として最も多く報告されたのは、12~17歳など年齢がより高い群では頭痛および疲労で、6~11歳など年齢がより低い群では易刺激性亢進とのことだ。

モデルナのCOVID-19ワクチンは、近日中に特定のワクチン接種施設で生後6か月~17歳が接種できるようになるという。

この夏の初めに子供が2回接種すると、学校や保育所へ戻る秋には、予防効果を発揮する準備が整っていることになるとし、これまでに世界中で数百万人の子供たちがSpikevaxを安全に接種しているとのことだ。

また、米国FDAは、2022年1月に18歳以上のCOVID-19の予防を目的としたSpikevaxの生物学的製剤承認申請(BLA)を認可。

モデルナCOVID-19ワクチン100µgでの3回目接種は免疫不全状態にある18歳以上の成人への緊急使用許可を得ており、また米国では、18歳以上の成人に対して50µgの用量でモデルナのCOVID-19ワクチン追加接種(3回目接種)の緊急使用承認を取得。

50µgの用量での2回目の追加接種(4回目接種)は、50歳以上の成人および中等度または重度の免疫不全状態にある12歳以上に対して緊急使用許可を取得している。

またモデルナは、COVID-19ワクチンに関するリアルワールドデータの収集とモニタリングを継続しているとし、リアルワールドエビデンスにより、モデルナのCOVID-19ワクチンに関する有効性および安全性プロファイルが引き続き確認されているとのことだ。

なお、今回の発表はモデルナが2022年6月に発表したものを日本語に翻訳したもので、資料の内容および解釈については、英語が優先されている。

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