ウェザーニューズは、「猛暑見解2022」を発表した。
今年の夏(7月〜9月)の気温は、広範囲で平年より高く、全国的に平年より暑い夏になりそうであるとし、エリア別では、沖縄で平年並から高く、西日本から北日本にかけては平年より高い傾向にあるという。
暑さのピークは7月後半と8月後半と、太平洋高気圧とチベット高気圧の張り出しが重なるタイミングでは猛暑となる見込みとしており、今年は7月中旬までに梅雨明けする地域が多く、昨年と同様に暑い時期が平年より早く始まりそうとのことだ。
なお、西日本と東日本では、残暑が厳しくなる見込みとしている。運動をする場合などは水分補給などの暑さ対策をしっかり行い、熱中症には十分注意するよう呼びかけ。
最新見解は、「ウェザーニュース」アプリやウェブサイトから確認することができる。
■夏の気温は北日本から西日本で平年より高い
7月になると、太平洋高気圧が本州付近への張り出しを次第に強め、7月中旬には、本州付近に停滞している梅雨前線が日本海から東北付近まで北上する見込みとしている。このため、今年は7月中旬までに西日本から東日本まで梅雨明けするところが多く、昨年と同様に暑い時期が平年よりも早く始まりそうだという。
今夏(7〜9月)の平均気温は、北日本から西日本は平年より高く、沖縄は平年並か高くなる見込みとし、全国的に暑い夏になりそうとのことだ。
7月は西日本から北日本にかけて平年より高く、暑さの厳しい日もあるだろうとの予想。沖縄は平年並で、8月は全国的に平年より高く、後半は残暑が厳しくなることが予想されており、9月も全国的に高温傾向が続き、お彼岸の頃までは残暑が厳しくなりそうとの予報になっている。
なお、昨年の8月中旬から下旬は、前線の活動が非常に活発となった影響で、西日本から東日本の広い範囲で大雨となり、気温が平年より低くなる日があった。
今夏も昨年ほどではないものの、西日本から東日本で湿った空気が流れ込むため雲が広がりやすくなったり、にわか雨や雷雨が起こりやすくなったりする影響で、暑さが和らぐ時期がある見込みとしている。
■暑さのピークは7月後半と8月後半、ダブル高気圧で猛暑に
7月後半と8月後半は日本の上空で高気圧の勢力が強まり、暑さのピークとなる予想だという。7月後半は西日本から北日本にかけて、8月後半は全国的に、暑さが厳しくなることが予想されている。
この暑さの鍵となるのが、太平洋高気圧とチベット高気圧。
太平洋高気圧とチベット高気圧は広がる高度が違うため、チベット高気圧が日本付近まで張り出すと、太平洋高気圧と上空で重なり合って「ダブル高気圧」となり、二つの高気圧が非常に背の高い一つの高気圧のようになって厳しい暑さをもたらすという。
35度以上の猛暑日が続いたり、フェーン現象が起こりやすい場所では40度前後の酷暑になることもあるとのことだ。
(1)太平洋高気圧:7月以降日本付近への張り出しが強まる
7月以降、フィリピンの北東海上で対流活動が活発になり、日本〜日本の東海上で下降流が強まり、太平洋高気圧の勢力が強まるという。また、今夏は平年よりも早めに北への張り出しを強め、西日本から北日本は暖気が入りやすくなり、気温が高くなる見込みとしている。
(2)チベット高気圧:7〜8月に日本付近への張り出しが強まる時期がある
チベット高気圧とは、北半球の夏季にチベット付近を中心に広範囲に広がる上空の高気圧。今夏は、日本付近で太平洋高気圧の勢力が強まる7月から8月に、チベット高気圧も日本付近に張り出しを強める時期がある見込みであるという。
これらの太平洋高気圧とチベット高気圧の張り出しが重なったタイミングで猛暑となるとの予想だという。その後、9月にかけても日本付近には南から暖かな空気が流れ込みやすく、秋のお彼岸の頃までは残暑が厳しくなる見込みとのことだ。