一般社団法人全国清涼飲料連合会(全清飲)は、「ペットボトルに関する消費者意識調査」を実施し、結果を公表した。
■調査結果:ペットボトルの分別・排出に関する実態・意識
全国の15歳~69歳の男女で、外出先でペットボトル飲料を飲用する人1,000名に、ペットボトル飲料の飲用実態について質問。
まず、外出先(オフィスや学校など屋内)でペットボトル飲料を飲用する人(876名)に、外出先(オフィスや学校など屋内)で飲み終わったペットボトルはどのようにしているか聞いたところ、「ペットボトルのみの専用リサイクルボックスに入れる」が61.1%で突出して高くなったという。
容器の回収がスムーズに進むよう、専用のリサイクルボックスに空き容器を入れている人が多く、次いで「飲料用容器のリサイクルボックスに入れる」が29.6%、「ゴミ箱に入れる」が22.9%で続いた。
また、外出先(屋外)でペットボトル飲料を飲用する人(935名)に、外出先(屋外)で飲み終わったペットボトルはどのようにしているか聞いたところ、「自販機横のリサイクルボックスに入れる」の42.6%と、「コンビニエンスストアのゴミ箱に入れる」の39.7%、「自宅に持ち帰る」の39.4%が高くなったとのことだ。
自宅でペットボトル飲料を飲用する人(882名)に、自宅で飲み終わったペットボトルはどのようにしているか聞いたところ、「ペットボトル回収に出す(店舗での回収除く)」が突出して高く、67.2%となった。
次いで、「スーパーなどのリサイクルステーション(自動回収機)に出す」が27.4%、「不燃ごみとして出す」が12.4%、「可燃ごみとして出す」が8.7%で続いた。
全回答者に、飲んだあとのペットボトルを入れる公共の回収ボックスがどこにあるといいと思うか聞いたところ、「自販機横」が最も高く68.0%となり、「駅」が60.7%、「公園」が42.8%と続き、回収ボックスは必要だと思う人の割合は93.1%となった。
年代別にみると、10代は「駅」(72.3%)や「公園」(59.6%)、「道路沿い」(31.9%)が全体と比べて10ポイント以上高くなったとのことだ。
■ペットボトルのリサイクルに関する実態・意識
飲料容器のリサイクルに関する認知状況に関して全回答者に、飲み残しがリサイクルの品質を落とすことを知っていたか聞いたところ、「知っていた」は60.8%、「知らなかった」は39.2%となった。
飲料容器に飲み残しがあると、リサイクルの過程で悪影響が生じることを4割の人が知らないという結果になった。
また、「水平リサイクル」と「ボトルtoボトル」について質問。全回答者に、近年注目されている「水平リサイクル」の意味はどれだと思うか聞いたところ、「同じ製品に生まれ変わるリサイクル」が51.9%で突出して高くなったという。
次いで「回収したものと、違うものにリサイクルすること」が12.6%、「元の製品よりも品質が一段低い他の製品にリサイクルされること」が12.2%で続いた。
水平リサイクルは、ある製品が処分され一旦資源となったあと、その資源がまた同じ製品に生まれ変わることを指し、ペットボトルの場合はペットボトルをリサイクルして再びペットボトルとして使用する理想的な循環型リサイクルシステムであるといえ、何度も繰り返しペットボトルを資源循環できることになる。
調査の結果、多くの人は、水平リサイクルが何を意味するかを知っていることがわかったとのことだ。
また、ペットボトルが再びペットボトルになるリサイクルシステムのことを「ボトルtoボトル」と呼ぶことを知っていたか聞いたところ、「知っていた」は29.8%にとどまり、「知らなかった」は70.2%という結果に。
男女・年代別にみると、「知っていた」と回答した人の割合は20代男性(45.8%)が最も高くなり、60代男性(42.2%)、30代男性(35.7%)が続いたとのことだ。
【調査概要】
調査期間:2022年4月7日~4月8日
対象者:全国の15歳~69歳の男女
有効サンプル数:1,000名
調査協力機関:ネットエイジア
<参考>
全清飲『ペットボトルに関する消費者意識調査』