東急、東急電鉄、ブックオフグループホールディングスと、その子会社であるブックオフコーポレーション（以下、ブックオフ）の4社は、「モノを捨てない」資源循環型まちづくりへの実証実験の第1弾として実施していた東急線駅直結施設でのブックオフ不要品買取イベントを、第2弾も実施することを発表した。
同イベントは、2021年12月より、東急線の鉄道施設で拾得された忘れ物のうち、法的に保管期間が過ぎ、東急電鉄が所有権を取得したものを、ブックオフを通じて再流通・再資源化を図る取り組みとして実施。
同実証実験にて一定の成果が得られていることから、第2弾として2022年6月下旬より、実証実験範囲を東急バスおよびその子会社である東急トランセにも拡大することのことだ。
なお、経過報告および新たな実証実験の概要は以下の通り。
■実証実験第１弾の経過報告・継続について
（1）鉄道施設の忘れ物循環の取り組み
2021年12月に東急電鉄が所有権を取得した忘れ物から実証実験を開始し、4か月間で約1,240kgをブックオフが回収。そのうち62％の768kgは国内外のブックオフ店舗にてリユース商品となり、その他は原則リサイクル資源として循環。
この結果、2020年度の年間廃棄量25t（月平均2,080ｋｇ）に対して、1か月あたり約15％の廃棄量削減につながり、4か月間で約3,2tのCO2排出削減に寄与。
（2）駅直結施設での不要品買取の取り組み
期間限定のブックオフ不要品買取イベントを、東急線の駅直結施設2箇所で計41日間実施し、合計554件（8,878点）の買取を行い、リユース品として循環。
利用者アンケートによると、同イベントで不要品を初めて売った人が12％、過去3回以下の人が33％を占め、東急線沿線の利用者のリユース需要掘り起こしにつながったほか、買取窓口をまた利用したいという回答が99％にのぼったとのことだ。
なお、実証実験第1弾の取り組みでは一定の成果が得られたことを踏まえ、2023年3月までこれらの実証実験を継続。
■バスの忘れ物循環の取り組み（第2弾として新たに開始）
実証実験第2弾では、第1弾と同様に、法的に保管期間が過ぎ、東急バス・東急トランセが所有権を取得した忘れ物を国内外のブックオフグループ店舗網を活用して再流通・再資源化させ、廃棄物削減および環境負荷低減効果を検証
なお、同実証実験を通じて東急バス・東急トランセが得た収益は、再生可能エネルギー由来電力の購入など、環境配慮の取り組みに活用するとしている。
6社は、東急が「環境ビジョン2030」で掲げる「なにげない日々が、未来をうごかす」誰もが環境貢献しやすいまちづくりと、ブックオフが「BOOKOFF SMILE CIRCULATION」で掲げる「笑顔あふれる持続的な社会」の実現について相互に共感・協力。
同実証実験を通じた資源循環プラットフォームの構築に取り組むことで、サステナブルな社会の実現に貢献していくとのことだ。