小学校ICT教育、コロナ禍で9割の教員が「進んだ」と実感 保護者の約半数は不満あり パーソルプロセス&テクノロジー調べ

総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)は、全国の公立小学校教員300名と公立小学校に通っている子供を持つ保護者300名、計600名を対象に「ICT教育に関する実態・意識調査」を実施し、結果を公表した。

調査の結果、教員と保護者とのICT教育の普及における認識の違いが浮き彫りになった他、現状のICT教育に関する満足度や教員・保護者それぞれの立場からの声や要望なども明らかになったとのことだ

<調査結果>

【教員と保護者に対する質問】コロナウイルスの流行により、小学校におけるICT教育の普及は加速したと感じるか?

同質問に対し、「加速した」と回答した教員が9割を超える結果に。一方で保護者の中で4割は「進んでいない」と感じており、双方の認識に違いがあることが明らかとなった。

その理由として、教員が「ICT教育は加速した」と感じる理由としてオンライン授業が普及したことを挙げる声が多くみられたが、保護者は通常授業も含めタブレットを活用した授業の実施等、本質的なICT教育を求めている様子がうかがえたとのことだ。

コロナウイルスの流行で、小学校におけるICT教育の普及は加速したと感じるか

【保護者に対する質問】小学校教育においてICT教育の必要性を感じているか?また現在ICT教育を取り入れた授業に満足しているか?

保護者の約9割は「ICT教育の必要性を感じている」と回答し、満足度に関しては「とても満足している」と答えた人は1割以下に。約半数が「満足していない」と回答していることから、現状のICT教育の満足度においては課題があることが浮き彫りとなった。

【左】小学校教育においてICT教育の必要性を感じているか
【右】在ICT教育を取り入れた授業に満足しているか

【保護者に対する質問】小学校のICT教育において家庭で何らかのサポートをしているか?

保護者の約9割が各家庭において「ICT教育のサポートが必要」と回答。一方で、「積極的にサポートしている」と回答した保護者は1割にも満たない結果となり、家庭でもサポートが必要だと感じていながらサポートできていない現実が判明。

小学校のICT教育において家庭で何らかのサポートをしているか

【教員に対する質問】小学校でICT教育を行う際の課題、必要な支援

現在、ICT教育を行うにあたって、約9割の教員が課題を感じていることが明らかとなった。

また、現状のICT教育を行うにあたって多くの課題を抱えている中、9割以上の教員が、教育現場への支援が必要だと感じていることがわかった。

なお、教員が教育現場に必要な支援として「民間IT企業、専門家からの直接的なサポート」が69.1%で最も多く、続いて「実践的なICT教育に関するセミナーの開催」「ICT教育マニュアルの配布」と回答した人が多く見受けらたとしている。

小学校でICT教育を行う際の課題、必要な支援

■「小学校のICT教育に関する実態・意識調査」概要
調査機関:2022年4月15日~4月20日
調査方法:インターネット定量調査
調査対象:全国の公立小学校教員
全国の公立小学校に通っている子供を持つ保護者
※調査対象はいずれも20代~60代男女

パーソルプロセス&テクノロジー『小学校のICT教育に関する実態・意識調査

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