メルカリグループ2社(メルカリ、メルロジ)は、循環型社会の実現を目指し繰り返し利用可能で返却可能な梱包材「メルカリエコパック」の提供を開始したと発表した。

「メルカリエコパック」は、フリマアプリ「メルカリ」を通じた個人間取引における商品の梱包用に、 繰り返し使える梱包材として、テントなどで使用するターポリン素材を採用して2019年6月に開発したもの。

今回は、エコパックの循環をさらに後押しするために、全国9箇所にあるメルカリステーションでの返却を可能にしたほか、2022年9月30日までの間一つのエコパックが5人以上に利用されると利用者全員に100ポイントずつ付与する仕組みを新たに導入したとのことだ。

エコパック開発の背景

これまでメルカリに出品された商品は累計25億品以上となり、さまざまなモノのリユースを後押しすることで「限られた資源が大切に使われる社会」の実現をめざしてきたとのことだ。

一方で、「メルカリ」をはじめとするEC市場の成長により、商品を梱包する資材の消費も増加しているという。そこで、梱包材についてもメルカリで取引される商品同様、何度もリユースしたいという想いから、繰り返し使える梱包材「メルカリエコパック」を開発。

メルカリは、物流サービスの企画・開発・運営を行う新子会社メルロジを2021年10月に設立。メルロジでは、持続可能な物流のあり方を追求するとともに、ユーザーの利用体験の向上を実現することにより、「送る」「運ぶ」「受取る」のすべてにやさしい物流・サービスの提供を目指しており、今後もメルロジとともに梱包材を含めた物流における循環型社会の実現を目指した取り組みを行っていくとしている。

メルカリ利用者の8割が梱包材に「もったいない」意識

メルカリが行った調査によると、ECなどの利用増により利用・消費・廃棄する梱包材が増えたことで「もったいない」と感じている人が8割にのぼることがわかったという。

また、メルカリで商品を購入した際に再利用された梱包材を受け取った経験がある人のうちの9割が特に悪い印象を受けていない一方で、フリマアプリやインターネットオークションでの商品出品時、リユース梱包材を利用している人は6割にとどまっているとのことだ。

「メルカリエコパック」の提供を通じ、ダンボールなどあらゆる梱包材をリユースする習慣・文化をユーザーとともに作っていくという。

第1弾からの改善点

2019年の第1弾で利用状況やユーザーの反響を調査した結果挙がった課題に対する解決策を追加し、今回第2弾をリリース。

●2022年9月30日までの期間限定で、一つのエコパックが5人以上に利用されるとそれまでの利用者全員に100ポイントずつ付与(6人目以降は受け取るごとに100ポイント付与)
●メルカリステーションへの返却が可能
●資材の底のマチを広く、内ポケットも3箇所のファスナーを設け、幅広い商品の梱包が可能

エコパックを受け取った人の内、7割が次回発送時に梱包材として再利用していたが、3割が未再利用であったため、メルカリステーションに返却BOXを設置し返却することを可能とし、また、よりユーザーにエコパックの循環を促すためにポイント付与の仕組みを導入。

今後、第2弾の結果を踏まえ「リユース配送を世界の当たり前にする」というゴールに向けて、改善を繰り返しながらエコパックの提供を続けていきたいと考えているとしている。