ワークマンは6月16日に「WORKMAN Shoes」池袋サンシャインシティアルパ店をオープンする。

開店前日の6月15日に同店でTV/新聞/雑誌/ネットメディアと同社アンバサダー向けの内覧会を開催。

「WORKMAN Shoes」は同時開店する「#ワークマン女子」サンシャインシティアルパ店の真横にあるため、レジを共通化して一体運営を行うという。Shoes店と女子店を合わせると132坪となり、首都圏の商業施設内店舗としては最大面積の「旗艦店」になるとのことだ。

ワークマンは空前のWORKMAN Plusブームに乗って、21年3月期までの3年間で「一般靴」の売上を毎年倍増。一般客向けのアウトドアウェアも好調なため、最近は既存店の靴売場の拡張が難しくなっている。

それでも、この1年で一般靴の売上は140%以上で成長しており、既存店は靴売場スペースの限界で成長が鈍化してきたため、靴専門店の出店を決めたとのことだ。

ワークマンの製品カテゴリーの中で一番伸びているのが女性用の機能性ウェアで、僅差で一般客向け機能性シューズが続いているという。女性用ウェアが主力の「#ワークマン女子」は全店に勢いがあり、23年3月末には27店舗になる。

一般靴は出遅れていたが、4月1日大阪のなんばCITYに「WORKMAN Shoes」を初出店し、絶好調なため、今後は「WORKMAN Shoes」の出店を加速するとのことだ。

「WORKMAN Shoes」の3号店は10月に吉祥寺の商業施設で予定しているほか、地方のショッピングセンター敷地内で5店舗の路面出店が決まっているという。Shoes店は23年3月期末には8店舗体制に。これらは全て「#ワークマン女子」と並んで出店し、一体運営するとしている。

ワークマンの一般靴の売上は年間100億円を突破(作業靴売上と合算すると250億円)して快進撃中。一般靴だけでも靴小売のトップテンに入りつつあるという。

23年3月期の「WORKMAN Shoes」とワークマン既存店での一般靴の売上は140~150億円規模になる見込みで、靴小売業界で6位をめざすとのことだ。

「WORKMAN Shoes」で販売する一般靴の特徴

  1. 自社開発製品に特化 (靴小売の上位3社はメーカー品が主力)
  2. アウトドア/スポーツ/カジュアル/タウンシューズに絞り込み、フォーマルシューズは扱わない
  3. 歩きやすさ/履き心地/撥水/防水/防寒/ムレ防止/ランニングの推進力などの尖った機能付き
  4. キャンプ/ジョギング/ランニング/ハイキング/トレッキング/雨天のタウンユースなど用途別に製品を開発
  5. 価格は税込980円/1500円/1900円/2900円のみで、機能を見ると価格が分かる
  6. 各分野のプロでユーザーの意見を代表するアンバサダーの提案を丸呑みして開発(ユーザーイノベーション)

同社の一般靴はPB主体/高機能/低価格が特徴で、同じ土俵にいる有力専門店はない。機能性のある一般靴の市場は「#ワークマン女子」で扱う女性用の機能性ウェアよりも競合が少ないブルーオーシャン市場だと考えているとのことだ。

一般靴の市場は縮小傾向のため、今後の新規参入は少ないと見込んでいるという。

首都圏初登場の「WORKMAN Shoes」サンシャインシティアルパ店の特徴

●客層が同じため、隣に同時出店する「#ワークマン女子」サンシャインシティアルパ店と一体運営

●ハタラクジョシを応援するバレエシューズが税込1680円、ACTIVEパンプスが2480円で一番人気
同社の得意な作業靴の発想で開発したパンプスは何よりも履き心地を優先した「ワークシューズ」
全力で走っても脱げにくい設計で、他社パンプスと比較したSNSで人気沸騰

●パンプスに次ぐ売上になりそうな機能性シューズは
 ◆推進力を生むランニングシューズ
  フルマラソンも走れるカーボンプレート入りランニングシューズ新製品は「衝撃」の2900円
  独自開発の高反発素材入りジョッギングシューズは1900円で年間50万足の販売実績
 ◆ハイクシューズ
  100万足販売のベストセラー品で、タウン用とレイン用に枝分かれして好調
 ◆レインシューズ
  雨の日も走れるランニングシューズや同社のお家芸のレインブーツ

「WORKMAN Shoes」サンシャインシティアルパ店の取扱い製品は62アイテムとまだ少なめであるが、年間売上は初年度1.5億円をめざすという。

一体運営する「#ワークマン女子」と合わせて5.5億円の売上を見込んでいるという。「WORKMAN Shoes」は製品ラインが揃うまでは、一品大量陳列で売上が取れる都心商業施設内や郊外ショッピングセンターの敷地内に出店。

「#ワークマン女子」との買い回り客が大半なので、当面は「#ワークマン女子」との複合店となるとのことだ。

製品アイテム数が150(現在は49アイテム)を超えた段階で、「WORKMAN Shoes」を路面に単独出店。主力の路面出店は始めの10年くらいで200店舗をめざすという。

200店到達時の「WORKMAN Shoes」の売上は300億円で、ワークマン全体の一般靴の売上は合計で600億円に。「WORKMAN Shoes」の売れ筋製品だけを売場面積が限られたワークマン全店舗で販売するとのことだ。

将来は、独自の高機能PBシューズでABCマート/チヨダ/ジーフットの靴専業小売3強に次ぐ売上を目指すとしている。