神戸市は、収容台数が著しく不足している駅、駅前の景観・公共空間活用の面で課題のある駅を対象に、立体的な土地活用による駐輪場整備を行い抜本的な解決を図るための「駅前駐輪場整備戦略」を打ち出し、基本計画の策定に向けた検討を開始したと発表した。
基本計画の内容は、今後の検討や関係機関等との協議を踏まえ、2022年度中に具体化していくとしている。
なお、収容台数が著しく不足している駅、駅前の景観・公共空間活用の面で課題のある駅の中から、地下タワー式駐輪場の設置に必要な適地の有無や地下の支障物件の状況等を考慮し、以下の駅を対象に検討を進めていくとのことだ。
対象駅:
神戸駅、兵庫駅、三宮駅、岡本駅、摂津本山駅、六甲道駅、新神戸駅、新長田駅
神戸市は今後、まずは「リノベーション・神戸」の一環として再整備を進めている神戸駅と兵庫駅、「都心・三宮再整備」を進めている三宮駅で地下タワー式駐輪場の整備に向けた検討を進めるとしている。
他の駅についても、地下タワー式駐輪場の導入に向けて検討し、2022年度内に基本計画を策定し、これらの検討に必要な経費について、6月補正予算を上程する予定とのことだ。
■地下タワー式駐輪場の概要
(1)特徴
●地上にはコンパクトな入出庫口のみを設置、地下空間に数百台の自転車を効率よく収容
●収容した自転車は、利用者の操作により機械が自動で入出庫
(2)導入のメリット
●簡単な操作で、短時間で自動的に入出庫をすることが可能
●一般的なシティサイクルからロードバイク、チャイルドシート付の電動アシスト自転車など、多様な種類の自転車を収容することが可能
●自転車を収容する空間に人が立ち入らないため、盗難等に対するセキュリティが万全
●省スペースで収容台数が増加し、放置自転車減少やコロナ禍で増加した自転車利用対応に寄与
●駅前の公共空間における土地の有効活用、景観への影響の最小化を実現