累計会員数93万人を突破した本の要約サービス「flier」を運営するフライヤーは、XTech Ventures・みずほキャピタル・エッグフォワード・その他個人投資家からの引受および複数金融機関による融資において、総額約6億円の資金調達を実施したと発表した。

これにより累積資金調達額は約10.2億円となったという。

「本の要約サービスflier」は創業より右肩あがりで会員数を伸ばし、近年では、法人型サービス「flier法人版」が2年連続で2倍の成長率を維持するなど急成長中で、累計導入社数は660社を超えたという。

研修・コミュニケーション機能を充実させることで、更なる法人事業の拡大を目指すとのことだ。

【資金調達の目的】

フライヤーは2013年にビジネス書を1冊10分程度で読める要約サービス「flier」の提供を開始。2019年には法人向けにもサービスを展開し始め、2022年4月時点で累計会員数93万人を突破したという。

特に2020年以降は、コロナ禍に起因するリモートワークの急速な普及により、人材育成サービスとしてのニーズが高まり、法人への導入が好調となっている。

累計導入企業数は660社に及び、2年連続で約2倍の成長率を維持。コロナ前(2019年)からは約6倍に増加しているとのことだ。

導入した企業からは「要約であらゆるジャンルの本を読むようになって、知識同士を関連付けできるようになり『知識の深さ』が目に見えて変化した」「要約の選び方によってその人の個性や人となりが判るので、これまで交流がなかったメンバー同士での交流のきっかけになった」といった声が聞こえるなど、これからの時代の人材育成やコミュニケーションの活性化に高い効果が期待できるという。

そこで、より多くの企業・ビジネスパーソンの学びとコミュニケーションを促進するため、法人向けサービスを中心に事業を拡大すべく、資金調達を実施。

【資金調達の使途】

①人材育成サービスとしてのプロダクトの強化を推進
コロナ禍で困難になった対面研修の代わりに導入できる研修関連機能や、Slackなどの既存のコミュニケーションツールとの連携を可能にするコミュニケーション促進機能の強化を予定しているという。

②福利厚生用途、コワーキングスペースなどの「施設導入」といった新しいニーズへの体制強化
「flier法人版」は人材育成ツールとしての評価が高まる一方で、福利厚生として取り入れる企業も増えているという。
また、ビジネスパーソンが多く利用する施設では、「施設導入」という契約形態のニーズも急増。今回の調達によりサポート体制を充実させ、あらゆるニーズへの展開を加速させるとのことだ。

③活字だけに捉われないコンテンツと機能の拡充
もともとは本の要約を活字で展開してきたサービスであるが、1冊15分で聴ける「音声版」や、動画で手軽に学べる「flier チャンネル」も好調とのことだ。
ユーザーエクスペリエンスの向上をさらに推進していくために、より強固な開発体制を構築するとしている。