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非営利団体MSC(海洋管理協議会)の日本事務所であるMSCジャパンは、世界全体で海にまつわる問題について考える6月8日の「世界海洋デー」に先駆け、未来を担うZ世代(1997年~2012年生まれ)1000名を対象に、食のサステナビリティに関する意識調査を実施し、結果を公表した。
■72.9%のZ世代がSDGsの17の目標のいずれかに関心をもっている。「海の豊かさを守ろう」は第7位に。
SDGsの17の目標のうち、いずれか一つでも関心があると回答したのは72.9%にのぼり、こうしたテーマを身近に学んできたZ世代では、総じて高い関心があることが伺える結果となった。
また、具体的に関心をもっている目標を尋ねたところ、MSCのミッションにも大きく関わる「海の豊かさを守ろう」は、7位に。
■「サステナブル社会を実現するための取り組みや課題に関心がある」と答えたZ世代のうち、89%が「サステナブルな社会を実現するために、自ら行動したい」と回答
サステナブル(持続可能な)社会を実現するための取り組みや課題に関心があると答えたZ世代のうち、「あなたはよりサステナブル(持続可能)な社会を実現するために、自ら行動したいと思うか」との質問に、89.0%が「非常にそう思う(23.7%)」または「そう思う(65.4%)」と回答。
サステナビリティに対して単に関心が高いだけではなく、自ら行動に移すという意思を持っていることがわかったとしている。
また、サステナビリティを最も意識するのは「買い物をするとき」で29.5%、次いで「ニュースを見た/聞いたとき」が21.9%と続いた。
■「多少高くても選びたい食材」は、第1位「安心・安全な食材」に続いて第2位は「環境に配慮した食材」
多少金額が高くても選びたい食材について尋ねると、1位は「安心・安全な食材」で46.9%、続いて「地球に優しい(環境に配慮した)食材」が選ばれ、39.6%であった。
食材選びにおいて何を重視するかという点で、Z世代では環境に配慮した食材であるかどうかも重要な指標のひとつとなっていることが判明。
また、4位には「サステナビリティに配慮した認証マーク・ラベルのついた食材」、5位には「生産者の理念や思いに共感が持てる食材」など、いずれも食材が手元に届くまでの様々なプロセスに関心を寄せており、全体的に食のサステナビリティへの意識の高さがうかがえたとしている。
■Z世代の半数以上が知らない!過剰漁獲等による水産資源減少の危機
現在、過剰漁獲などにより世界の水産資源は減少の危機に直面しているが、その事実について、半数以上の54.3%が「あまり知らない(28.3%)」、「まったく知らない(26%)」と回答。
食のサステナビリティに関心が全体的に高いZ世代でも、水産資源に絞ってみると、この問題についての認識は低いことがわかったとのことだ。
■調査概要
調査対象:Z世代(1997年~2012年生まれ)1000名(男女各500名)
調査集計期間:4月15日~4月22日
調査機関:Yiコンサルティング株式会社(調査委託)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1000
<参考>
MSC『Z世代の食のサステナビリティに関する意識調査』