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東大・ヤフー・ソフトバンクら、医用画像分野におけるAI開発・活用の推進に向けて「医用画像通信技術研究組合」を設立

東京大学、ソフトバンク、ヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)およびクリプタクトなどは、CT検査やMRI検査などの医用画像分野におけるAI(人工知能)開発・活用の推進を目的に、「医用画像通信技術研究組合」を2022年5月20日に設立したと発表した。

医用画像通信技術研究組合は、経済産業省などが大学や企業などによる研究成果を迅速に事業化するために策定したCIP(技術研究組合)制度(Collaborative Innovation Partnership制度)を活用した共同研究組織で、東京大学やソフトバンクなどが設立したAI研究機関である「Beyond AI 研究推進機構」における取り組みの一環として研究開発を行うという。

医用画像を用いた医療・ヘルスケア分野では、各種疾患の診断支援などにおいてAIの活用が期待されているが、個人情報の保護などの観点から、AIの研究開発に必要な医用画像データが市場に十分に流通しておらず、研究開発機関や企業などが高精度なAIを開発することが困難であるのが現状であるという。

こうした背景の下、医用画像通信技術研究組合は、患者の同意を得て、医用画像データを安全に取得してAIの教師データを作成し、AI開発に取り組む研究開発機関や企業へ提供するための医用画像運用プラットフォームの構築と、それに必要な医用画像の匿名化技術やブロックチェーン技術、教師データの作成技術などの研究開発に取り組むとのことだ。

具体的には、患者が自身の医用画像データを自由に閲覧・管理できる専用のアプリケーションを提供し、匿名化された医用画像データを患者自身が、医用画像運用プラットフォームにアップロードできる仕組みを構築。

医用画像通信技術研究組合は、アップロードされた医用画像データからAIの教師データを作成し、研究開発機関や企業へ試験的に提供して、医用画像分野におけるAI開発に有用なデータであるかを検証。

医用画像データの送受信においては、データを暗号化した上で正確な取引履歴の管理と大容量通信が可能なクリプタクトのブロックチェーン技術を活用することで、高いセキュリティーを担保するとのことだ。

なお、患者は専用のアプリケーションを通して、自身の医用画像データを所有し、いつでも確認することが可能なため、健康への意識を高めることによるヘルスケア効果への貢献も期待できる。

【各者の役割】

東京大学
医用画像の匿名化技術やAIの教師データの作成技術に関する研究開発、医用画像運用プラットフォームおよび患者用アプリケーションの開発・検証

ソフトバンク
医用画像運用プラットフォームの基盤となる通信ネットワークに関するノウハウの提供、医用画像運用プラットフォームの検証・実証実験の支援

Yahoo! JAPAN
研究開発成果の社会実装および事業化に向けた支援

クリプタクト
ブロックチェーン技術の開発・検証

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