Metaは4月11日(米国時間)より、「広告トピック」と、「興味・関心のカテゴリ」の管理機能を一つに統合するアップデートを行ったという。
同社は、広告に表示されるコンテンツをより詳細に管理したいという利用者からの声に応えたいと考えているとのことだ。
今回のアップデートで、利用者は現在設定されている4つのトピックに加え、「ギャンブル」や「体重管理」などを含めた、より広範な広告トピックの設定ができるように。また、どのトピックにおいても「表示を減らす」を選択すると、広告主は利用者の興味・関心に基づいてターゲティングすることができなくなるとしている。
この管理機能はFacebookとInstagram上で、またモバイル版とWeb版の両方の利用者に対して提供されるという。広告トピックの管理機能の統合によって、利用者による管理をさらに単純化し拡充。
広告トピックの管理機能のアップデートによって、以下のことが可能に。
1.利用者が広告トピックについてより理解を深めてもらうための透明性の向上
アップデートされた「広告トピックを管理」では、様々な広告トピックをこれまでよりさらに明確に説明している。
また、アプリ上で広告トピックを表示し、トピックとのインタラクションを管理できる新しいセクションが表示されるようになるという。以下のセクションが追加されている。
●「データに基づいたトピック」
広告主が利用者にリーチするために使用できる「興味・関心のカテゴリ」を示すトピックのリストを利用者が閲覧することができるセクション。利用者は、アプリ上でのアクティビティに基づいてそれぞれのカテゴリに追加されているとのことだ。
FacebookとInstagramでアカウントを共有している場合は、それぞれのアプリ上でのアクティビティがこれらのトピックに反映されるという。
●「検索」
広告コンテンツと関連する広告トピックや、広告主が利用者にリーチするために使う可能性のある「興味・関心のカテゴリ」に関連付けられたトピックを利用者が検索することができる。
「検索」セクションに表示される全ての広告トピックは、「表示を減らす」を選択することで管理できる。
●「人気のトピック」
「検索」の中にある「人気のトピック」セクションでは、「アルコール」「子育て・育児」「ペット」「選挙・政治関連」といった既存の「広告トピックの管理」に直接アクセスすることができます。また、より直接的に管理をしたいという利用者からの要望を受け、「ギャンブル」や「体重管理」のトピックを新たに追加。
●「表示を減らしているトピック」
利用者が「表示を減らす」を選択した全てのトピックを表示できる。表示を減らしているトピックを変更したい場合は、トピックを選択し「設定なし」を選択することで、いつでも変更できるという。
2.利用者に関連づけられたトピックによる広告体験を管理する機能の強化
「データに基づいたトピック」セクションで表示されるそれぞれのトピックでは、「表示を減らす」を選択することで、そのトピックの広告表示頻度を減らすことができる。利用者がこのセクションで初めてトピックを選択した際、まだ何も設定をしていない状態であれば、そのトピックは「設定なし」が自動的に選択されているという。
「表示を減らす」を選択することで、そのトピックの広告は、より少ない頻度で表示されるように。「表示を減らす」を選択することは、そのトピックの広告が全て表示されなくなるという意味ではないとのことだ。
トピックの「表示を減らす」による主な変更点は以下の2つ。
- ターゲティングの観点では、利用者は、広告主が利用者にリーチするために使用する可能性のあるトピックに関連した興味・関心のターゲット設定から除外される。
- 広告配信の観点では、トピックに関連付けられた広告は配信においてフィルタリングされるため、利用者のフィード上でこのトピックに関する広告が表示される頻度が減少する。
3.利用者がまだ関連付けられていないトピックの広告体験をプロアクティブに管理
「検索」セクションを導入することで、アプリ上での広告トピックの閲覧が可能に。「検索」セクションでは広告トピックを検索することができ、「人気のトピック」の一覧も表示されるとのことだ。
「検索」内の全てのトピックは、「表示を減らす」を選択して広告の表示数を減らし、広告主が利用者へのリーチのために使う可能性のある興味・関心のターゲット設定から自身を除外できるように、事前に設定することができる。
このトピックは「表示を減らしているトピック」セクションに表示されるようになり、一覧はいつでも更新することが可能とのことだ。
これらの変更により、「興味・関心のカテゴリ」は広告表示の設定内の「広告のターゲット設定に使用されるカテゴリ」から削除されるという。
「広告のターゲット設定に使用されるカテゴリ」は、引き続き、利用者のプロフィール情報の管理や利用者へのリーチに使用される「その他のカテゴリ」の管理機能として役割を果たすが、「興味・関心のカテゴリ」の管理はできなくなるとしている。
今回の広告管理機能のアップデートでは、広告トピックの管理で「表示を減らす」という指標を提供しているが、2022年下半期には「表示を増やす」という指標も提供していきたいと考えているという。
これらのアップデートは、Metaがより詳しい表示に関する情報やそれを管理する機能を利用者に提供するための継続的な取り組みの一環。今後も利用者の声を反映できるよう、機能の改善を続けていくとのことだ。