キャリアデザインセンターが運営する、女性の転職に特化した転職サイト『女の転職type』は、女性725名を対象に、もし新卒に戻れるならどんな会社、仕事を選ぶかについてアンケートを実施し、結果を公表した。

【Q.1:新卒時、希望の会社に入れた?】

『女の転職type』会員に新卒時に希望の会社に入れたかを聞いたところ、「とくに希望はなく受かった会社に入った」が28.6%で最多となった。次いで「第一希望に入れた」が24.8%、「第二~第三希望に入れた」が17.5%となったという。

また、希望する会社に入れた人(第一希望以下)は54.4%、「希望する会社に入れず受かった会社に入った」は17.0%となり、希望が叶った人の方が3倍多い結果であったとのことだ。

新卒時、希望の会社に入れた?

年代別に見てみると、「第一希望に入れた」と答えた割合が最も高いのは20代の29.4%で、30代20.9%、40代19.2%と比較すると1.5倍多くなっていた。

一方で「希望した会社に入れず受かった会社に入った」と答えたのは20代が最も低く14.4%。

直近はコロナ禍で風向きが変わったものの、リーマンショック後、景気が徐々に回復し売り手市場の中で就職活動した人が多いことも影響していると同社は考察している。

年代別

【Q.2:新卒時に配属された職種は?】

新卒時に配属された職種を聞いてみると、1位「サービス・販売職」35.2%、2位「事務・経理・人事系」27.2%、「営業系」9.7%でした。「その他」としては「個人事業主」や「就業経験なし」となった。

新卒時に配属された職種

【Q.3:Q.2の職種は希望してた?】

Q.2で答えた職種が希望する職種だったかを聞いたところ、最も多かったのは「希望していた」で51.3%。約半数の人が希望の職種に配属となっているものの、15.6%の人が希望していない配属となっていることがわかった。

Q.2の職種は希望していたか

【Q.4:新卒で入社した会社にもう一度入りたい?】

もし新卒時に戻れるなら、新卒で入社した会社にもう一度入りたいか聞いたところ、1位「まったくそう思わない」38.6%、2位「どちらとも言えない」20.4%、3位「あまりそう思わない」18.6%という結果となった。

入りたい派の人が22.3%なのに対し、入りたくない派の人が57.2%と約6割を占めている。Q.1やQ.3では希望する会社や職種に約半数以上の人が就いているものの、新卒時に戻れるなら「違う会社に入りたい」と思う人が多いことがうかがえたとしている。

新卒で入社した会社にもう一度入りたいか

年代別に見ると全体的なバランスに大差はないものの、「そう思う」と答えた入りたい派の割合が30代24.5%、40代22.4%と20%以上あるのに対し、20代は18.6%という結果に。

それに対して「そう思わない」と答えた入りたくない派の割合は20代が最も高く62.9%となった。Q.1では、他の年代と比較して20代の方が希望の会社に入れた割合が多いものの、新卒時に戻れるなら「違う会社に入りたい」と思う人が多い結果に。

年代別

【Q.5:新卒時に重視していたことは?】

新卒時の会社選びで重視していたポイントについて聞いてみると、1位「仕事内容」54.3%、2位「勤務地」40.7%、3位「給与」29.9%となった。

「その他」としては、「社宅や寮がある」といった福利厚生面を重視するコメントや「就職氷河期だったので就職先を選べる状況になかった」などのコメントが目立ったとのことだ。

新卒時に重視していたこと

【Q.6:今なら何を重視する?】

社会人を経験した今、もし新卒時に戻れるなら何を重視するかを聞いてみると、「給与」58.8%が最多という結果に。Q.5「新卒時に重視していたことは?」で「給与」は29.9%だったため約2倍となった。

次いで2位「仕事内容」52.3%、3位「成長できる環境」29.9%となり、またQ.5では2.9%だった「勤務形態(フレックス、リモート可)」が15.7%と飛躍的に増加し、コロナ禍を経た今だからこその結果だとしている。

今なら何を重視するか

また、年代別に見てみると、どの年代も1位「給与」、2位「仕事内容」は変わらずとなったものの、3位4位は多少違い、20代は「社員の人柄」「勤務時間」、30代は「成長できる環境」「勤務時間」、40代は「成長できる環境」「会社の将来性」という回答となった。

また、「女性が活躍できる」「社会への貢献度」「企業理念(ミッション、バリュー)」については、年代が高くなるにつれ回答率が上がるという傾向が見られたという。

20代と40代で5%以上の差が見られたのは「成長できる環境」「社員の人柄」「勤務時間」「会社の将来性」「女性が活躍できる」「社会への貢献度」の6項目。

20代が「社員の人柄」「勤務時間」といった働きやすさを重視するのに対し、40代は「会社の将来性」や「女性が活躍できる」、「社会への貢献度」を重視する傾向があることがわかるとのことだ。

年代別

【Q.7:新卒に戻れるなら、どんな職種につきたい?】

もし新卒に戻れるなら、どんな職種に就きたいかを聞いたところ、1位「事務・経理・人事系」48.8%、2位「企画・マーケティング職」34.3%、3位「クリエイティブ系」31.0%となった。

Q.2の「新卒時に配属された職種は?」では、35.2%で最多だった「サービス・販売系」は半減し、代わりに2.1%だった「企画・マーケティング職」や3.3%だった「クリエイティブ系」の割合が大きくジャンプアップ。

また、7.0%だった「エンジニア・技術職」も3倍ほど増加していることがわかるとしている。

新卒に戻れるなら、どんな職種につきたいか

【Q.8:Q.7のように答えた理由は?】

Q.7で選んだ職種について理由を聞いてみると、1位「長く働き続けられる」51.0%、2位「専門スキルが身につく」50.9%、3位「自分の性格に合っている」50.1%という結果になったという。

また、4位、5位には「好きなことを仕事にしたい」「自分のペースで仕事ができる」が続いた。

一度社会人になり、自分の向き不向きがわかった上で、長期的なキャリア形成ができる職種を望んでいる様子が見て取れるとしている。

Q.7のように答えた理由

【Q.9:新卒で入社した会社は、その後のキャリアに影響する?】

新卒時に入社した会社がその後のキャリアに影響するかどうかを聞いてみると、「やや影響がある」36.3%が最も多い結果になりました。「とても影響がある」と合わせると6割以上の人が影響があると感じていることがわかる。

新卒で入社した会社は、その後のキャリアに影響するkかか

■調査内容:
調査期間:2022年2月21日~3月7日
有効回答数:725名
調査対象:『女の転職type』会員
調査方法:Web上でのアンケート

<参考>
女の転職type『第47回「新卒に戻れるなら」/データで知る「女性と仕事」』