あと払い(Buy Now Pay Later)サービス「ペイディ」を提供するPaidyと、国内初の「Z世代」を研究対象としたシンクタンク組織・Z総研は、4月1日より成人年齢が18歳に引き下げられることを受け、新成人となる全国男女500名を対象に「新成人に関する調査」を実施し、結果を公表した。
(1)新時代の新成人像
■新成人の約8割が「今叶えたいこと」があり、約9割が「将来叶えたいこと」があると答え、夢や目的を持つ意欲的な世代。
今叶えたいことについては、「好きなことに時間を使いプライベートを充実させたい」が58.0%や「お金をたくさん持って好きなものを買いたい」が46.5%の回答を占めが多数となった。
一方で将来叶えたいことに関して男女の回答を比較すると、男性の1位が「結婚したい」で54.0%だったのに対し、女性の1位は「自分の理想の職業につきたい」で59.6 %となり、男性はより家庭志向、女性はよりキャリア志向の傾向が見られたとのことだ。
やってみたい自己投資として、「資格を取得する」が38.1%、「旅行に行って刺激を受ける」が31.6%、「様々な本を読む」が28.4%と続く結果に。
また、実際に将来を見据えて行っている投資として、「パソコンひとつでどこでも働けるようにスクールに通っている」や、「学歴コンプレックスに立ち向かうため時間を投資してインターンシップに参加した」といった声も上がった。
現在している自己投資については、実家暮らしと一人暮らしの新成人を比較すると、過半数以上の項目で「実家暮らし」が「一人暮らし」の割合を上回っていた。
実家暮らしで家賃などの出費が抑えられることから、金銭的な余裕が心の余裕に繋がり、自己投資にもより意欲的であると推測できるとしている。
今年1番したい・挑戦したいことでは、貯金が19.7%、資格やスキルアップのために勉強が18.3%でトップに。成人を迎えるにあたり将来へ繋がる自己投資を考えている人が多いことがうかがえる。
また、「自由に過ごす」という回答も14.4%で高く、コロナの影響でやりたいことができない時間が長かったからこそ、叶えたいことを自由にやりたいと思う風潮が見受けられたという。
世の中の未来については悲観的に考えている割合が59.5%で高いものの、自身の未来については61.7%が「明るいと思う」と回答。
71%が「自分の力で自身の未来を変えていけると思う」とポジティブな見解を示した。
理想の職業としては、「企業理念に共感できる会社」、「心のケアもできる医師」、「発展途上国などに生きる本当に支援を必要としている人を支える仕事」など、エンパシーの高さを感じさせる回答があったほか、「自分の得意なことを活かせるような仕事」など自身の強みを発揮できる職に就きたいと述べる人も複数。
また、働き方としては、リモートと出社を組み合わせたハイブリッドなど、自由な働き方を求める声も上がった。
自分らしさを重視し、社会貢献に意欲的なZ世代ならではの回答となったとし、また、働き方についてハイブリッドを求める理由として「大学でリモートの授業を経験し、リモートでもやっていけることがわかったから」、「YouTuberなどの身近なインフルエンサーがやっているから」などが聞かれたとのことだ。
■人生観を問う質問では、全体として「家族を大切にしたい」が最も多かったが、2位以降は居住形態により差があった。
実家暮らしの新成人の間で二番目に多かったのは、「仕事よりもプライベートを充実させたい」で36.1%となり、両親などの大人と一緒に暮らすことで、プライベートの重要性をより感じていると推測することができるとしている。
一方、一人暮らしの新成人の間で二番目に多かったのは、「地元で暮らしていきたい」で28.7%。地元から離れて暮らし、改めて地元の良さを認識することで地元愛が強まっていると考えられるとのことだ。
(2)消費傾向
■SNSから気になる商品を見つけ(62.3%)、購入する(49.3%)ことが多く、その中でも最近気になっているもの第1位はファッション用品(39.8%)、次いで第2位がメイク用品(36.9%)、第3位がフード&ドリンク(34.3%)。
新成人の消費傾向として、Twitterの美容アカウントからコスメを購入したり、遊び先での飲食店などをTwitterやInstagramで調べるなど、日常内で賢くSNSを活用していることがわかった。
SNS上で商品に興味を持ってから過半数以上がクチコミを調べる(SNS上60.4%、ネット上53.2%)、実物を見てから(37.6%)購入すると回答。
1つの情報だけでなく様々な情報を駆使して「買うこと」を自身で慎重に考えて判断している結果がうかがえ、特にこの傾向は女性に強いことがわかった。
また、使わなくなったものはフリマアプリ(41.4%)やリサイクルショップ(28.4%)で売る人が多く、そのうち30.1%が節約、72.7%がお金にするために活用していると回答。
自分の使える金額範囲内で賢くやりくりしている人が多いと判明した。
(3)トレンド
■5人に3人以上の62.9%が推し活をしていると回答。グッズ購入(42.6%)やイベント・ライブへの参加(26.8%)に加えて、友人・ファン同士で推しについて語り・情報交換をしたり(24.9%)、推しの誕生日や記念日を祝う(24.9%)などを楽しんでいる。
推し活の魅力としては、推しがいることで「頑張る糧になる」、「息抜きになるから」との声があったという。
推し活に使うお金の捻出方法については、半数以上の53.0%がイベントやグッズ発売に応じて調整していると回答。
推し活に使うお金は必要に応じて調整し、体験として思い出に残るリアルイベントだけに参加、推し卒業時にフリマアプリで売るなど、無理しない範囲で賢く楽しく推し活を実施しているとのことだ。
調査結果から、新成人の約8割が「今叶えたいこと」があり、約9割が「将来叶えたいこと」があると答え、夢や目的を持つ意欲的な世代であることがわかった。
また、自己投資にも積極的で、将来叶えたいことにつながるのであれば、金額問わず投資したいと思っている人が約7割。さらに、71%が「自分の力で自身の未来を変えていけると思う」とポジティブな見解を示す結果に。
理想の職業としては、「企業理念に共感できる会社」、「心のケアもできる医師」、「発展途上国などに生きる本当に支援を必要としている人を支える仕事」など、エンパシーの高さを感じさせる回答があった。
ほかにも、「自分の得意なことを活かせるような仕事」など自身の強みを発揮できる職に就きたいと述べる人も複数見られ、自分らしさを重視し、社会貢献に意欲的なZ世代ならではの回答となったとしている。
消費行動については、新成人はSNSやネット、オフラインなど様々な情報を駆使しながら上手に工夫し、スマート消費を実践している姿が浮かび上がり、また、約7割が使い終わった後のことも考えて購入した経験があり、不要になったものはフリマアプリで売るなど、先を考えた賢い買い物行動が見られたとのことだ。
<調査概要>
定量調査
【 調査地域 】全国
【対象者条件】男女17~20歳(2001年4月1日~2005年3月31日生まれの人)
【 調査手法 】インターネット調査
【 実査期間 】2022年3月7日~ 9日
【サンプル数】計500人
定性調査
【対象者】20代前半男女4名
【調査手法】座談会でのヒアリング
【実施日】2022年3月17日
<参考>
Paidy・Z総研『新成人に関する調査』