東急電鉄とユニリーバ・ジャパンは、プラスチックがごみにならない循環型社会を目指し、2022年3月28日から田園都市線南町田グランベリーパーク駅において、ユニリーバ製品の使用済みプラスチック容器の回収ボックスを設置・リサイクルする実証実験を開始すると発表した。

プラスチック容器の回収ボックス

日本は一人当たりの使い捨てプラスチックごみ量が米国に次いで世界2位とされているが、日本の日用品は飲料ペットボトルとは異なり、使用済み容器を素材別に分別回収する仕組みがないことなどから、多くのプラスチック容器が再び容器から容器へとリサイクルされていないのが実情だという。

今回両社が連携する「UMILE(ユーマイル)プログラム」は、毎日の暮らしの中でお得にエコ活ができるプログラムとして、2020年11月よりユニリーバ・ジャパンが開始したものとしている。

家庭で使用後に洗浄・乾燥したユニリーバ製品の空のプラスチック容器を回収ボックスに入れ「リサイクルしてためる」、またはユニリーバのつめかえ製品を「買ってためる」の2つの方法で、「UMILE」というポイントをためることができるとのことだ。

UMILEは、LINEポイントに交換したり、子どもたちのために活動している団体に寄付することが可能(1UMILE=20LINEポイントまたは20円の寄付)。

回収した空容器は、再生工場にて処理・加工し、エコグッズなどにリサイクルされ、同時にプラスチック容器を再び容器へと戻す「ボトルtoボトル」(水平リサイクル)に向けた検討も進めているという。

UMILE(ユーマイル)プログラムの流れ

同プログラムはこれまで、小売店を中心に回収ボックスが設置されていたが、同実証実験で新たに駅に回収ボックスを設置することで、平日の通勤・通学前や土休日のお出かけの際など、より幅広い人々が様々なシーンで気軽にプラスチックをリサイクルできる環境を提供。

なお、南町田グランベリーパーク駅に設置する回収ボックスには、廃棄予定の東急電鉄駅係員の制服を活用し、オリジナルのデザインをほどこしたという。

両社は今後、同実証実験の本運用に向け、鉄道事業を通じて幅広い顧客接点を持つ東急電鉄と、サステナブルなビジネスモデルの構築において国内外で豊かな経験やノウハウを持つユニリーバ・ジャパンの強みを生かし、連携を進めていくとのことだ。