アイリスオーヤマ、鳥栖工場の一部に精米・パックごはん設備を導入 農林水産省推進「コメ海外市場拡大戦略プロジェクト」に参画

アイリスオーヤマは、農林水産省が推進する「コメ海外市場拡大戦略プロジェクト」に参画し、鳥栖工場の一部を改修して精米・パックごはん設備を導入すると発表した。

同工場で生産した商品は、国内販売およびASEAN諸国への輸出を予定しているとのことだ。

国内における米に対する年間需要は、人口や一人当たりの米の消費量の減少により、毎年約10万トンずつ減少しているという。

これに歯止めをかけるため、農林水産省は「コメ海外市場拡大戦略プロジェクト」を発足し、米の海外輸出推進と生産する農家、輸出事業者等を支援する取り組みを推進している。

その結果、米の輸出量は4年で約2倍、パックごはんは約1.8倍と好調に推移しており、今後も日本米に対する海外需要は拡大する見込みであるとのことだ。

一方で国内では、農林水産省が2022年産の主食用米の需要予想を昨年より約26万トン引き下げており、新型コロナウイルス感染拡大による外食需要の落ち込みへの対処も含め、米需要の減少に歯止めをかける対策が急務であるという。

今回の生産体制増強により、国内における米の需要の促進を図るとともにASEAN諸国へも輸出することで、高まる日本米需要に対応。

また、宮城県一拠点での生産から鳥栖工場にも拠点を置くことで、西日本エリアの物流体制強化や他産地との供給調整による安定的な輸出にも対応でき、農業の活性化にも貢献するとのことだ。

同件は、事業者と農業者・産地が協業することで様々な取組を進める「協働事業計画」に沿った3か年計画で推進し、仕入れる米は工場のある佐賀県内を中心に、供給調整を考慮して香川県からも調達するとしている。

なお、設備導入及び稼働開始については改めて発表するとのことだ。

同社は、今後も国内における生産拠点等の整備を進め、社会課題解決に貢献するという。

■鳥栖工場精米・パックごはん生産設備導入の概要
所在地:佐賀県鳥栖市西新町1375-26
設備投資金額:約50億円
生産アイテム:パックごはん
新規雇用人数:約150人
設備導入予定日:
●2023年3月精米ライン
●2024年3月パックごはん1ライン目
●2025年3月パックごはん2ライン目

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