エンゲージメント向上を軸とした組織開発・人材育成コンサルティング支援を行うNEWONEは、2022年1月28日~2月1日で600名を対象に上司と部下の意識ギャップについてネットアンケート調査を実施し、結果を公表した。

<調査結果>

■上司の勘違い(1)主体的に働くために何を大事にする?管理職と若い世代にギャッ

「このためなら仕事を頑張ることができる」という、今の若手社員の働く意欲の源泉について、最も近いと思うものから順に1~3位まで選択してもらったところ、社会人1~3年目を想定した18~25歳の1位は「プライベートを充実させる」となり、管理職の第1位は「人間的な成長」となった。

働く意欲の源泉、【左】社会人1~3年目【右】管理職

プライベートも大事だとは捉えつつも、働く意欲の第1位は人間的成長やスキルではと捉えていた管理職と、プライベートがまずは大事と答えている1~3年目にはギャップが見られたとしている。

ここは12年間でスコアが大きく変わった項目となり、この時代の変化に管理職がついてこれていない可能性もあるかもしれないと同社は考察している。

働く意欲の源泉項目

上司の勘違い(2)企業が提供すべきものについての考えに意識の差

今の若手社員がより前向きに主体的に働くために、企業側は何を提供するべきか最も大事だと思うものを、若手と管理職にそれぞれ調査。

その結果、社会人1~3年目を想定した18~25歳は「発言しやすく、信頼できる職場メンバーと風土」。管理職は「本人のキャリア意向を踏まえた仕事アサイン」が第1位となった。

今の若手社員に企業が提供すべきもの
【左】社会人1~3年目【右】管理職

1年目は職場環境に発言しやすい場を整えてほしいという意向があり、管理職は本人の意向重視となったことから、本人のやる気次第のアサインはもちろん大事なことではあるものの、その前に新人が発言しやすい場作りができているかにも、目を向ける必要がありそうだとした。

今の若手社員がより前向きに主体的に働くために、企業側が提供するべきだと思うもの

■人材流動化時代の傾向が顕著に。

現在働いている会社にどれくらいの期間所属するつもりかアンケートを実施したところ、社会人1~3年目の4割は定年までという気持ちで入社しているものの、6割は現職場にずっといることは想定していないことが判明。人材流動化時代の傾向がみてとれる結果になったとのことだ。

社会人1~3年目(18~25歳):現在働いている会社にどのくらい所属しようと思っているか

■上司が受け入れるべき時代の変化、新人の意識が二極化

「このためなら仕事を頑張ることができる」という、働く意欲の源泉(1位)のデータを活用すると、以下の二極化傾向が見えてきたという。

●成長欲求が高い層(人間的に成長する/自分のスキルや市場価値を高める/自分の興味/関心があることを突き詰める)
・1~3年目:36.5%
・4~6年目:44.5%

●仕事ではなく、自身の得たいこと重視層(自分が満足できるだけの収入を得る/プライベートを充実させる)
・1~3年目:36.0%
・4~6年目:28.0%

データからどちらも約70%をしめ、働くことに意欲的な層と、自分の得たいもの重視の層とはっきり2極化していることがみてとれるとし、管理職は、若手=こんな傾向がある、と決めつけず、思い込みすぎず接することも大事なのではないかと同社は考察した。

新人の意識が二極化

【調査概要】
調査概要:上司と部下の意識に関する調査
調査方法:WEB定量アンケート
調査期間:2022年1月28日~2022年2月1日
調査人数:600名

<参考>
NEWONE上司と部下の意識に関する調査