カーボンニュートラルに向けた取り組みやデジタルトランスフォーメーションの進展など、社会が今までにないスピードで変化を続ける中、革新技術への期待はかつてなく高まっている。
また、既にデジタル領域で起こっているような、産業の枠を超えた技術の融合も、ますます重要になりつつあるとのことだ。
そうした中、優れた技術シーズを社会に実装し、経済的な価値につなげ、イノベーションの源泉である新たな技術に再投資する、大きな循環を作り出していくことが、これまで以上に求められているという。
この課題意識に対して、産学連携やスタートアップのインキュベーションなど、先端技術の事業化をハンズオンで推進する先端技術共創機構(以下、ATAC)および、従来からモビリティ領域だけでなく幅広い領域での先端技術研究に取り組んできたトヨタ自動車(以下、トヨタ)は、日本における優れた技術の研究開発や社会実装に貢献すべく、2021年5月より、新たな活動を共同で始めたとのことだ。
活動名は、Innovative Technology Acceleration Platform(以下、ITAP)。
同活動は、ATACが有する大学や研究機関とのネットワークや技術インキュベーションの知見と、トヨタが持つTPSをはじめ、ものづくりで培ったナレッジやネットワークとを融合しながら、革新技術の探索~社会実装・事業化それぞれのフェーズにおいて、即断即決で支援できる機動性の高い活動を目指すという。
支援の対象は、大学をはじめとする研究機関や技術系スタートアップ企業とし、カーボンニュートラル、マテリアル、ロボット、人間拡張、エネルギー、半導体、AI・デジタルなど、幅広く革新的な技術を探索し、社会実装・事業化の支援を進めていくとしている。
今回、同取り組みに賛同した、東京大学大学院工学系研究科、東京工業大学、名古屋大学の各大学と「技術インキュベーションにおける連携に関する基本協定書」を締結。
ATACは、先端技術のハンズオンインキュベーション会社として、今後も、技術の可能性を見出し、IGPIグループの産業界とのネットワークもフルに活用し、その技術の研究・開発、そして社会実装・事業化を行っていく。
トヨタは、モビリティの枠を超えた領域においても、これまで以上に幅広い大学・研究機関等のパートナーと先端技術研究を進めることで、「幸せの量産」を目指していくとのことだ。