Netflixは、カルロス・ゴーンについての長編ドキュメンタリー「Carlos Ghosn(原題)」の配信が決定したと発表した。

同作は、成功への階段を駆け上がったカルロス・ゴーンが、日産・ルノーにおいて激しい内部闘争や対立を引き起こした末に、電撃逮捕されるまでを振り返る長編ドキュメンタリー。

フランス、日本、イギリスの敏腕ジャーナリストが総力をあげ、国境を越えて調査取材しており、影はフランス、日本、イギリス、ブラジル、レバノンで行われた。カルロス・ゴーン氏は同作の製作に関与していないという。

また、ヨーロッパ、中東、ブラジル、日本の主要関係者(ルイ・シュバイツァー、パトリック・ペラタ、西川廣人、ラビンダー・パッシ、ナイラ・ベイドゥン、高野隆、ほか多数)にインタビューしているとのことだ。

同作は、客観性を確保するため、フランスと日本の合同取材チームを編成。受賞歴を誇るイギリス人監督を起用し、時事問題としての報道的視点と、映画的な完成度を追求したとしている。

監督は、ドキュメンタリーやコマーシャル作品で知られる、英国アカデミー賞受賞のルーシー・ブラクスタッド氏。

絶賛を浴びたBBCのドキュメンタリー「Lido(原題)」、「Imagine(原題)」シリーズの「Carlos Acosta: The Reluctant Ballet Dancer(原題)」、加齢による体への意識の変化を描いたシリーズ「Naked(原題)」、ボスニアとニューヨークを舞台にした3部作「Bridges(原題)」などの代表作がある。

プロデューサーは、数々の受賞歴を誇るポール・モレイラ氏と東京を拠点に活動する山本兵衛氏。

モレイラ氏は、これまでヨーロッパの複数の大手放送局と検証ドキュメンタリーを製作。近年は、Netflixのドキュメンタリーシリーズ「世界の最重要指名手配犯を追う」の1話で監督を務めた。フランスの製作会社Premières Lignesの創設者で、同社はパリを拠点にしている。

山本兵衛氏は、ニューヨーク大学芸術学部で映画制作を専攻。BBC、ZDF、ARTEが共同製作したドキュメンタリー「サムライと愚か者 -オリンパス事件の全貌-」で長編監督デビュー。また、Al Jazeera Englishの短編ドキュメンタリー「Japan’s Tattoo Outlaws(原題)」で監督を務めた。

Netflixドキュメンタリー『Carlos Ghosn(原題)』は、2022年下半期に独占配信予定とのことだ。