資生堂グループは、緊急支援の取り組みについて発表した。

同社は、緊急支援として100万ユーロ(約1億3千万円)をUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて、避難民の支援活動に寄付を実施。

これに加え、洗顔料などの5万個の同社商品はもちろん、社員や家族から提供されたベビーフードを含む生活必需品も避難地域にUNHCRを通じて送付したという。

さらに社員へ寄付を呼びかけ、集まった寄付金額の同額を同社がマッチング(上乗せ)する人道支援寄付プログラムを全世界の地域本社で来週よりスタートする。

また、長期的な支援として、世界各国に避難したウクライナの人々が他国での生活を余儀なくされた場合に、仕事の提供や、学生のインターンシップ、奨学金など、今後様々な形を検討し、全社を上げて応援していく方針を示している。

一方、厳しい生活環境下にある同社ロシアの社員に対しても、彼らを守るために強力な支援を行い、これまで資生堂のために貢献してきた社員が、少しでも安心して生活できるよう雇用と報酬を必要な期間にわたり保証することを決めたとのことだ。

なお、同社のロシア事業は全てヨーロッパから輸出される商品を販売しているが、このロシア向けの輸出出荷を即時停止すること、また同国における広告宣伝などの事業投資活動も全面中止することを決定。

同社は「現在ウクライナで進行している戦争が一刻も早く停戦し、人々の安全と平和が確保されることを強く希望します。愛する人を国に残しながら、国境を超えて避難している約200万人のウクライナの人々。多くの子供や女性、高齢者の方々の恐怖と不安に怯える姿に深く心を痛めています。」とコメントしている。