NECは、独自の音声認識技術を活用したDX支援サービス「NEC Enhanced Speech Analysis – 高性能音声解析 – 」を開発したことを発表した。

第一弾として、NECのクラウド基盤上でテキスト化した音声認識結果を返送することで様々な現場業務のDX化を支援する「APIサービス」ならびに、Web会議の音声をリアルタイムでテキスト化し出力可能な「Meeting Assistant」を提供開始するとのことだ。

「Meeting Assistant」画面イメージ

近年、ITシステムの活用により様々な業務が自動化されてきたが、問い合わせ対応や設備点検などの各種作業記録はいまだに人手による入力が多く、更なる業務効率化が求められているという。

同サービスを活用することで、例えば建設現場における点検記録や報告書の自動作成のほか、営業や窓口業務における契約時の重要事項説明の証跡記録、コールセンター業務における対応メモの自動作成など様々な業務におけるデジタル化を実現するとのことだ。

また、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業ではテレワークが普及し、Web会議の利用が拡大。NECは同サービスを提供することで、迅速な情報伝達によるNew Normal時代の新たな働き方への変革を支援するとしている。

同サービスは、最新のディープラーニングを活用したNEC独自の音声認識技術を採用し、従来は実用化が難しかった自由会話の認識精度の高さ、耐騒音性の高さ、また複数の人が参加している会話でも発言毎に話者識別できることが特長だという。

2月に実施した社内実証では自由会話の認識精度が平均94%と従来製品と比較して10%以上高いことを確認したとしている。

また、テキスト分析技術などを組み合わせることで、会話内容の要約やNGワードの自動検出、契約時における証跡作成が可能になるとし、音声をより価値ある資源に昇華し、業務のDX化の加速を支援するとのことだ。

■サービス名・価格・提供開始日

サービス名:
「NEC Enhanced Speech Analysis – 高性能音声解析 – 」

提供価格:
「APIサービス」版:900円/10時間~
「Meeting Assistant」版:3,000円/10時間~

提供開始日:
「APIサービス」版:3月7日
「Meeting Assistant」版:3月31日

■各サービスの特長

1.「APIサービス」版
音声データをNECのクラウド基盤上でテキスト変換し、音声認識した結果をお客様のシステムへ返送。騒音の多い屋外環境にも強いため、建設現場やプラント設備等における現場報告作業など様々な業務の効率化を支援する。

2.「Meeting Assistant」版
Webアプリケーションを通じて発話内容をリアルタイムにテキスト化。テキスト化は発話者名も自動付記できる他、テキスト変換された発話内容をテキスト形式で出力することも可能。

これにより、議事録作成にかかる時間を大幅に削減し、また、会議開始時に議事録タイトルや出席者等の情報を登録することで、過去の議事録の一覧管理も可能。