ロバート・ボッシュGmbH(以下、ボッシュ)、三菱商事、北京汽車傘下のBlue Park Smart Energy Technology Co.LTD(以下、BPSE)は、電動車(以下、EV)向けの電池サービス事業を共同で開発することに合意したと発表した。
事業の内容として、ボッシュが開発した「電池をクラウド上で管理する技術」をBPSEの電池交換式プラットフォームに搭載し、三菱商事の電池に関する商業化知見を組み合わせるとしている。
自動車の電動化に対する要求は日増しに高まり、EV導入費用の削減、充電中の車両非稼働時間の低減、不確実性のあるバッテリーの制御など、EV維持費用の改善が本格的な普及に向けて求められているという。
バッテリー・イン・ザ・クラウドは、電池を継続的に監視・分析し、ビッグデータの利点を最大限に活用し、電池状態を最適化することにより、電池のパフォーマンスと寿命を最大化させ、EV維持費用を低減。
また、電池交換式プラットフォームはEVの充電時間を短縮し、高稼働率が要求されている商用車分野に於ける解決手段の一つと考えられているとしている。
3社は、バッテリー・イン・ザ・クラウドを電池交換式プラットフォームに適応し、電池の劣化状態、寿命の予測、充電等の状況を「見える化」する管理ソフトウェアを共同で開発。
EVを保有するモビリティサービスプロバイダーやファイナンスを提供する金融機関向けにモニタリングサービスを提供することで、EV普及の課題解決を目指すとのことだ。
また、ボッシュと三菱商事は、「EV電池の見える化」を実現することにより、EVの中古電池の2次利用を促進させ、 保有するEVから、より大きな価値を生み出すことに繋がることを目指すという。
両社は、中国からの実証をベースに、他国においても同様な取組を広げてることを検討するとのことだ。
<実証事業概要・目的>
「EV電池を見える化」し、EV電池の寿命管理を行う技術である、ボッシュが開発したバッテリー・イン・ザ・クラウドを利用して、EVの維持費用を下げる新しいサービスモデルを構築しEVの普及促進を図る。
●EVの普及が進んでいる中国で、電池交換式事業に取組んでいる北京汽車グループ傘下のBlue Park Smart Energy Technology社と協業し、バッテリー・イン・ザ・クラウドを利用した商用車向けサービスの実証を行う。
●同協業を通して、商用EVの維持費低減を検証し、電池の見える化を実現することにより、電池リースや電池のサブスクなどの新しい金融サービスやEV運営の効率化に繋がる商品を開発する。
●電池のライフタイムを通じた資産管理を提供することにより、電池のリユース等の2次利用を促進し、電池に係る費用の低減を図る。
●中国での実証事業をベースに他国への展開を検討する。