電通でDE&I領域の調査・分析とソリューションの開発を専門に行う組織「電通ダイバーシティ・ラボ(以下「DDL」)は、ジェンダー・ギャップ問題の解決に向けた施策の一つとして、アイデア発想を支援するツール「ジェンダー課題チャート」を開発したことを発表した。
第1弾は、女性たちの課題を可視化した「ジェンダー課題チャート」。DDLはこれを転用可能なデジタルブックとして無料で提供するほか、企業における女性エンパワメントアクションの促進につながるワークショップやコンサルテーションなどの各種プログラムを提供することで、関係企業と共にDE&Iのさらなる推進に取り組んでいくとのことだ。
2021年、日本のジェンダー・ギャップ指数は156か国中120位とG7の中では最下位となり、男女間賃金格差ではOECD38カ国中ワースト2位に。
また、2015年9月に国連サミットで提唱されたSDGsを契機に社会の価値観が大きく変化し、ジェンダー・ギャップ問題の解決とジェンダー・エクイティ(ジェンダー間の公平性)の実現が、事業成長や組織運営のために不可欠なものとなり、現在多くの企業や自治体が積極的に取り組んでいる。
電通はDDLを中心に、これまでも多くの顧客企業・団体からの相談や要望に応え、ジェンダー・エクイティ実現のための助言や提案等の支援を実施してきたという。
その過程で、外部有識者とも連携し、「調査」「ブランド・コミュニケーション」「企業内の女性の課題を可視化するための対話の場づくり」「女性に関わる課題に向き合う企業の戦略策定支援」「取材・記事執筆」といった多面的な活動を推進すると共に、さまざまな情報や知見、データを集積。
それらの一部を再整理し、課題解決に向けての議論を促進するツールとして可視化したものが今回の「ジェンダー課題チャート」だとしている。
女性に関わる課題を12のテーマに分け、それに紐づく具体的な95個の課題と、客観的データを一覧で俯瞰できるものにしたとのことだ。
今後DDLは、これまで培った知見・ノウハウと当チャートをもとに、主に6つのアクションを推進していく予定とし、詳細は以下の通りとなる。
1.ジェンダー課題ウェビナー(2022年6月以降に、Sustainable d Actions Webinarを実施予定)
2.ジェンダー課題に関する勉強会・研修
3.現状課題に対する自治体・企業等へのコンサルテーション
4.企業・メディア向けワークショップ
5.企業やコンテンツホルダーとの商品・サービス開発
6.「ジェンダー課題チャート」のアップデート
電通は今後もDDLを中心に、継続的に「ジェンダー課題チャート」の進化とソリューションの高度化を図り、顧客企業・団体によるDE&Iへの取り組みを多面的に支援することで、ジェンダー・エクイティの実現に貢献していくとのことだ。