クックパッドは、ウクライナにおける紛争の影響を受けた人々を支援することを目的に、調理環境が十分でない中でも作ることができる料理のレシピ募集プロジェクト「#powerofcooking」を開始すると発表した。
寄せられたレシピの一部はウクライナ語に翻訳し、ウクライナ版クックパッドを利用するユーザーに提供するとのことだ。
プロジェクトの背景
クックパッドは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションを掲げ、日本を含め世界74か国・地域、32言語で料理レシピサービス「クックパッド」を運営している。
そして、その中には現在紛争下にあるウクライナも含まれるとのことだ。
同社は、家庭料理は国籍や人種、宗教、政治的信条の異なる人たちをつなぐことができる、人間の根源的な営みだと考えている。
過去にもクックパッドのユーザーの間で、国を超えた心温まるつながりがたくさん生まれているのを目の当たりにしてきたという。この時代だからこそ、料理を通じて、世界をより良い場所にするべく、世界のあらゆる国の、個人の料理を支援する努力を続けなければならないと考えているとのことだ。
世界最大の人道支援組織である国連WFPによると、ウクライナにおける紛争により、首都キーウ(キエフ)とハルキウ(ハリコフ)の一部では、すでに食料と飲料水の不足が報告されている。
また、ウクライナ人の現地スタッフからも、現在は食料や水の不足、調理設備がない中での食生活を強いられており、その中でも作ることができる料理のレシピが求められているという情報が届いており、そのためウクライナでは、現在の環境下でも作ることができる料理のレシピが必要とされている。
プロジェクトの内容
ウクライナにおける紛争の影響を受けた人々を支援することを目的に、食材や調理環境が十分でない中でも作れる料理のレシピを募集。
寄せられたレシピはウクライナ語に翻訳し、ウクライナ版クックパッドを利用するユーザーに提供。
【今、ウクライナで求められているレシピ】
クックパッドのウクライナ現地スタッフへのヒアリングで挙げられた以下のレシピを募集。
・限られた食材で作るパン、パイ、クッキーなどのレシピ
・電子レンジで作るパン、パイ、クッキーなどのレシピ
・ガスがなくても料理できるレシピ
・スロークッカー(電気で食材を加熱調理する調理家電)でつくる料理のレシピ
など
・時間をかけずに安く作ることができるレシピ
【ウクライナに住んでいる人が料理によく使う食材】
野菜:ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、ニンニク、ビーツ、キャベツ
穀類:ソバ、米、キビ、小麦粉、エンドウ豆、パスタ
肉類:豚肉、牛肉、鶏肉
乳製品:牛乳、ヨーグルト、サワークリーム、鶏卵
お菓子作り:小麦粉(主に小麦)、ソーダ、イースト