キリンビバレッジは、2022年1月21日~22日の2日間、健康経営に携わる経営層(役員以上)300名、人事等の健康経営に携わる部門担当者300名、健康支援を受ける従業員300名に対して「企業の健康経営と従業員への健康支援」についての意識調査を実施。
コロナ禍と健康支援の取り組みについて
Q1.あなたのお勤め先で現在行っている健康支援の取り組みをすべてお答えください。(複数回答/n=900)
・健康支援の取り組みで「定期健康診断受診促進」以外に多いのは「感染症予防」、「ストレスチェックの実施」、「長時間労働対策」の順。新型コロナウイルスの流行や、リモートワークでのストレスが原因と考えられる。
・企業規模で比較すると、上位10項目のうち、「感染症予防」、「食生活の改善」以外は従業員数300名未満より300名以上の企業が10ポイント以上高い結果となった。
【現在行っている健康支援の取り組み 上位10項目】
Q2.あなたのお勤め先でコロナ禍以前から行っていた健康支援の取り組みをすべてお答えください。(複数回答/n=900)
・コロナ禍前から行っていた取り組みで最も多いのは「定期健康診断受診促進」55.0%。
・現在行っている取り組みの上位10項目を比較すると、「感染症予防」、「健康に関するオンラインセミナーの開催」で10ポイント以上の差。これらはコロナ禍がきっかけで導入した企業が多いと考えられる。
・コロナ禍前より健康支援の取り組みが「増加」している企業が64.6%となった。
【現在行っている取り組み上位10項目の割合とコロナ禍以前から取り組んでいた割合の比較】
【コロナ禍以前から取り組んでいた施策と現在行っている取り組みの増減】
Q3.(健康経営に携わる経営層・部門担当者に対し)オンラインセミナーを実施して満足した点をすべてお答えください。(複数回答/n=129)
・オンラインセミナーを実施した企業の健康経営に携わる経営層・部門担当者に対し、オンラインセミナーのメリットを聞くと、「セミナーの内容が幅広い」53.5%、「プログラムの種類が多いこと」45.0%、「要望にあったプログラムを組んでくれた」43.4%という回答が多い。
Q4.(健康経営に携わる経営層・部門担当者に対し)あなたが新型コロナウイルス発生以降、自社の課題だと感じるようになったものをお答えください。(複数回答/n=600)
・新型コロナウイルス感染症の流行以降の課題は「人材の強化」33.0%、「生産性向上」27.2%、「従業員のエンゲージメント向上」24.0%の順。新型コロナウイルスは様々な企業に影響を与えており、企業は“人材”に関する課題を抱えていることが改めて分かる結果となった。
Q5.(健康経営に携わる経営層・部門担当者に対し)あなたのお勤め先で行っている健康支援の取り組みについて効果がある(あった)項目をすべてお答えください。(複数回答/n=600)
・健康支援の取り組みについて、効果があったものは「従業員のパフォーマンス向上」43.7%、「定期健康診断受診率の向上」36.7%、「組織の活性化」、「企業の社会的責任」25.8%の順。
Q6.(健康経営に携わる経営層・部門担当者に対し)あなたのお勤め先で行っている健康支援に関する予算の増減を1年前と比較してお答えください。(単数回答/n=600)
・健康支援に関する予算が前年より増加している企業は全体で計43.7%、減少は計4.0%。健康経営への意識の高まりと新型コロナウイルスの影響により、健康支援に関する予算は増加している結果となった。
・企業規模で比較すると従業員数300名未満の企業は「どちらともいえない」、300名以上の企業は「増加している」「やや増加している」という回答が多い。
健康支援を受ける従業員について
Q7.(従業員に対し)あなたのお勤め先では、どの程度健康支援の取り組みがなされていると思いますか。0~10点の点数でお答えください。(単数回答/n=300)
・全体では「7~8点」が38.7%で最も多かった。平均は6.1点となった。
・企業規模で比較すると、従業員数300名未満の企業の平均は5.7点、300名以上の企業の平均は6.4点となっている。
Q8.あなたのお勤め先では、どの程度健康支援の取り組みがなされていると思うか(Q7)について、その理由を具体的にお答えください。(自由回答/n=300)
・健康支援の取り組みに対する点数(Q7)の理由について、施策は行っているが運用方法・施策の内容に問題があると感じている従業員が多いことがうかがえる。
・1点 「健康支援というより、対外的な見た目や批評、業務の影響だけを気にしている。」(男性/55歳/和歌山県)
・3点 「ストレスチェックはしているが、パソコンで自由にしてください。というだけで、その後のフォローが物足りない。」(女性/52歳/岡山県)
・3点 「従業員のためというより法律で義務付けられているから行っている。」(男性/52歳/埼玉県)
・4点 「正社員・契約社員対象では十分なのかもしれないが、派遣社員の扱いは全く違うから。」(女性/53歳/東京都)
・5点 「当たり障りのない文章ばかりのアドバイスばかりで具体的な施策が少ない。」(男性/63歳/神奈川県)
・6点 「健康に関するイベントや、独自の歯科検診等も開催されているが、そのほとんどが本部で開催されており、地方支社に所属していると参加する機会がない。」(女性/35歳/富山県)
・8点 「健康に対する支援策があると気を付けようと感じるし、何かあったら相談できるという安心感があり良い。」(女性/45歳/埼玉県)
・8点 「健康診断でメタボと診断された場合でも、希望者に個別で食生活や運動等の定期的なサポートを行っているので、健康支援にある程度力を入れていると感じている。」(男性/46歳/北海道)
・9点 「専門部署を設けて、積極的に情報発信されているので。」(男性/48歳/神奈川県)
・9点 「健康診断やストレスチェックなどは、必ず受けるよう会社からの指示がありチェックされる。結果次第では、休んで体調が良くなるまで出社できない。」(男性/53歳/埼玉県)
・10点「健康経営優良法人認定制度に認定されているらしいので、きっとトップレベルなのだと思うから。」(男性/45歳/愛知県)
Q9.あなたのお勤め先の満足度を、10段階で評価する場合、あなたの評価をお答えください。(単数回答/n=300)
・勤め先の満足度評価は10点満点で平均6.0点。
・勤め先が「健康支援がないと感じる」企業は満足度平均4.6点、「健康支援があると感じる」企業は満足度平均7.4点と2.8ポイントの差となった。健康支援がエンゲージメントにつながることが推測できる結果となった。
調査概要
1.対象:全国20歳~69歳の男女 健康経営に携わる経営層(役員以上)300名、人事等の健康経営に携わる部門担当者300名、健康支援を受ける従業員300名
2.調査方法:インターネット調査
3.調査期間:2022年1月21日~1月22日
※四捨五入のため、合計値が必ずしも一致しない場合があるとのことだ。