NTTデータは、社会全体のカーボンニュートラル実現のため、温室効果ガス排出量可視化プラットフォームを提供開始すると発表した。
昨今、企業には温室効果ガス排出量の可視化が求められているものの、算定方法の選択肢が数多く存在し、最適な方法の選定が難しい状況だという。
また企業の排出量は、「活動量(製品の購入額)」×「排出原単位(その製品で決められた固定の排出量(業界平均値))」で算定するのが一般的だが、その方法では排出量削減のために、例えば従来製品からグリーン製品・サービスに切り替えたとしても、その削減効果が算定結果に反映されないという課題もあるとのことだ。
NTTデータが今回提供するプラットフォームは、企業ごとに事業特性や保有するデータから適した算定方法の構築を支援する「可視化プロセス構築メソッド」やサプライヤー企業の排出量削減の取り組みを調達企業側の同削減に取り込める「サプライヤー別算定方式」を提供。
これにより、企業に応じて効率的かつ効果的に排出量を可視化できるとしている。なお、同プラットフォームの提供内容の詳細は以下の通り。
●可視化プロセス構築メソッド
数多く存在する温室効果ガス排出量の算定ロジックや排出原単位から、企業は自社の事業モデルや保有するデータに基づき最適な算定方法を選定し、場合により独自の算定シナリオを作成する必要がある。
NTTデータでは実績のあるメソッドを活用し、排出量算定に必要な活動量を事業活動やデータから取得・調査。その上で、削減アクションにつながる算定シナリオを作成し、算出を行い企業の排出量可視化を支援。
●サプライヤー別算定方式
サプライヤー企業の排出量削減効果を自社の排出量へ反映できる、サプライヤー別算定方式を活用。この方式を適用する際に時間のかかる初期のプロセス構築やサプライヤー別排出原単位の把握をNTTデータが実施するとしている。
またこの方式に限らず、製品ごとの削減効果も反映できる個別排出量積上げ方式にも対応し、企業のニーズに合わせた複数の算定方式を兼ね備えた、ハイブリッド型の算定方式による可視化を支援。
●排出量計算サービス
NTTデータでは多種多量の排出原単位および算出ロジックをプラットフォーム上に保持し、計算サービスとして提供。過去分をさかのぼった再計算や報告リポート作成もサービスとして提供し、企業の排出量可視化を支援。
NTTデータは、今後もさまざまなソリューションによる温室効果ガス排出量可視化の高度化を実現していくとのことだ。