ファンケルは、キリンホールディングス(以下、キリン)と2019年の資本業務提携を契機にさまざまな協業を進め、シナジーを生み出しているという。
今回、両社が目指す「プラスチックが循環し続ける社会」の実現に向け、PET素材の再利用促進を目的に、ファンケルとキリンで連携を開始し、循環型社会への貢献を目指すと発表。
ファンケルでは、昨年の7月から独自の取り組みとして「FANCL リサイクルプログラム」を実施している。使用済みの化粧品PET容器を、一部の直営店舗で回収して植木鉢にマテリアルリサイクルを行い、横浜市のガーデンイベントに寄贈。
同プログラムは、今後も継続を予定しているが、マテリアルリサイクルは、PET素材の品質の持続性に課題があることから、資源循環のリサイクル手法としてケミカルリサイクルへの切り替えを検討しているとのことだ。
キリンでは、2020年12月より三菱ケミカルと先行してPETケミカルリサイクルの実用化に向けた共同プロジェクトを開始している。
2019年2月に策定した「キリングループ プラスチックポリシー」の「日本国内におけるリサイクル樹脂の割合を2027年までに50%に高める」という目標達成に向け、プロジェクトでは、廃PETボトル以外の廃PET製品を回収する仕組みも合わせて構築し、将来的には「PET製品からPET製品」への再生を目指しているとのことだ。
今回、ケミカルリサイクルにおいてファンケルとキリンの両社で協働し、「プラスチックが循環し続ける社会」へ向けた取り組みを促進。
ファンケルとキリンでは、今後もさらにプラスチックの資源循環をはじめとする環境課題の解決について取り組み、環境におけるシナジーを創出していくとしている。