ウェザーニュース「花粉飛散傾向」 1都13県で花粉シーズン開始 週後半にも本格的な飛散が開始

ウェザーニューズは花粉観測機「ポールンロボ」の花粉検出個数や、ユーザーからの花粉症の症状報告を総合して、東京都や九州など1都13県が2月20日までに「花粉シーズン」に入ったことを発表した。

厳しい寒さの影響で、昨年よりも遅い飛散開始となった。九州や中国・四国エリアでは3月中旬、関東や東海エリアでは3月下旬にかけてスギ花粉の飛散が続き、その後は4月中旬まではヒノキ花粉が飛散する予想であるとのことだ。

一度飛散が始まると気温が低い日でも花粉が飛びやすくなるという。

また、気温が15℃を上回るような日には大量飛散のおそれがある。症状が出る人はマスクや目薬などで万全の対策をするようにし、外干しした布団や洗濯物は、よくはたいてから取り込むことが有効であるとしている。

なお、スマホアプリ「ウェザーニュース」の「花粉Ch.」では、1時間ごとのピンポイント花粉予報やリアルタイムの花粉の飛散状況を無料で配信している。

<ポイント>
1. 東京都や九州など1都13県で花粉シーズン開始
2. 週後半には西・東日本の広範囲で飛散開始
3. 飛散ピークはスギ花粉が2月下旬〜3月下旬、ヒノキ花粉が3月下旬〜4月中旬

東京都や九州など1都13県で花粉シーズンに突入

2月20日までに東京都、神奈川県、埼玉県、静岡県、愛媛県、高知県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県の1都13 県でウェザーニューズ独自の花粉観測機「ポールンロボ」が花粉を検出し、スマホアプリ「ウェザーニュース」のユーザーからの花粉症の症状報告でも“つらい”や“ややつらい”の回答が増加していることを総合して、花粉シーズンに突入したことを発表。

スギの雄花は暖かくなると花粉を飛ばし始め、今冬は全国的に寒気の流れ込みが続き、2月に入っても気温が低い日が多くなっているという。

ただ2月中旬からは低気圧が本州付近を通過するなど一時的であるが寒気が弱まるタイミングが出ている。この影響で九州や四国では最高気温が15℃前後まで上がる日が出てきており、雄花の開花が進んでスギ花粉の飛散シーズンに突入したものと考えられるとしている。

<花粉シーズン開始判断の目安>
・花粉が飛びそうな日に、各都道府県で3割以上のポールンロボが2日以上10個を上回る花粉を観測
・ユーザーの花粉症症状、周辺の研究機関や病院などのダーラム観測データ
以上をもとに、総合的に判断している。

週後半には西・東日本の広範囲で飛散開始

2月下旬から3月は高気圧と低気圧が交互に通過し、天気は周期的に変わる見込みであるとのことだ。

気温は今週前半までは低い状況が続くが、週後半からは平年を上回る暖かな日が現れてくる見込みとなっている。特に東日本や北日本では3月の気温は平年より高くなる予想。

このため、週後半には西・東日本の広範囲で飛散が始まりそうであるとし、3月に入ると北陸、東北エリアでも飛散が始まる見込みであるという。

飛散ピークはスギ花粉が2月下旬〜3月下旬、ヒノキ花粉が3月下旬〜4月中旬

花粉シーズンに入った後、1週間から10日くらいで花粉の飛散が本格化。西日本や東海、関東では暖かくなってくる週後半から、北陸や東北では3月中旬からスギ花粉の飛散ピークを迎える見込み。

3月後半になるとスギ花粉の飛散は徐々にピークを越えて、西日本からヒノキ花粉の飛散が増えてくる。3月下旬から4月中旬にかけて西・東日本を中心にヒノキ花粉の飛散ピークを迎える見込みであるとのことだ。

気温が高めに推移すると予想よりもピークが早まる可能性があるため、ヒノキ花粉に敏感な人は注意が必要であるという。

シラカバ花粉が飛散する北海道は、道南・道央ではゴールデンウィーク前後、道北・道東では5月中旬に飛散ピークを迎える予想とのことだ。

飛散量は北日本や北陸で2021年より多く、西日本では少ない予想

2022年の花粉飛散量は、2021年と比べると北日本や北陸で多く、関東や東海では同程度、西日本では少ない予想。北海道では2021年比で約180%、東北北部や北陸では2021年比で約130%になる予想となっている。

一方、2021年に飛散量が多かった西日本では2021年比で約75%になる見込みであるとのことだ。

平年(2012〜2021年の平均)との比較では平年並となるエリアが多く、全国平均では平年の98%程度になるとみている。ただ、北海道では平年比140%と多くなる予想。

暖かい日や風の強い日、雨の翌日など、一時的・局地的に大量の花粉が飛散することもあるので、しっかりと対策を行うよう呼びかけている。

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