ANAら、視覚に障がいのある人向けの移動サポートの実証実験を横須賀市で実施

全日本空輸(以下、ANA)、横須賀市、損害保険ジャパン、プライムアシスタンス、Ashirase、ANAウィングフェローズ・ヴイ王子(以下、AWO)は、国土交通省の「令和3年度日本版MaaS推進・支援事業」の採択内容に基づき、2022年2月21日に、視覚に障がいのある人向けの移動サポートの実証実験を横須賀市で行うと発表した。

今回の実証実験では、「ANAそらたび検索」における徒歩区間の移動を「アイコサポート」「あしらせ」と連携させ、視覚に障害のある人々の自律的移動をサポートするという。

また、昨年9月に社会実装を行ったUniversal MaaSのバリアフリー地図/ナビに、横須賀市が計画、施工する道路工事情報や歩道橋のエレベーター稼働情報を付加し、突発的な移動障壁の回避を促すための情報提供を、車いすユーザーだけでなく、「アイコサポート」のオペレーターや「あしらせ」のナビゲーションシステムとの連携の可能性を検証するとのことだ。

■視覚障がい者向け移動サポートの実証実験の目的と内容

同実証では、地図に代わる新たなナビゲーションサービスの社会実装に向け、以下の内容を検証。

<実施概要>
「ANAそらたび検索」における徒歩区間に、視覚に障がいのある人々向けのメニューを設置し、「アイコサポート」「あしらせ」と連携、事前に選定したモニターが、一連のサービス利用を通じて移動し課題抽出を行うという。

また、実証実験完了後には、有用性を調査するアンケートを実施するとのことだ。

<検証内容>
・視覚に障がいのある人向けの移動課題抽出、およびその解決策としてのナビゲーションサービスの有用性確認
・Universal MaaSにて社会実装した「バリアフリー地図/ナビ」と「アイコサポート」「あしらせ」の連動/連携確認

<実証実験日>
2022年2月21日

<検証場所>
汐入駅(横須賀市)⇔よこすか近代遺産ミュージアム ティボディエ邸

<各社の主な役割>

代表事業者
・ANA:同実証実験のとりまとめ、全体サービス設計/開発、経路検索サービス「ANAそらたび検索」連携

共同開発パートナー
・横須賀市:フィールド提供、データ提供
・損保ジャパン:同実証実験のリスクアセスメント、安心・安全な自律的移動を支援する保険・サービスの検討
・プライムアシスタンス:専門オペレーターによる遠隔サポートサービス「アイコサポート」連携
・Ashirase:歩行ナビゲーションシステム「あしらせ」連携
・AWO:視覚障がい当事者のアドバイザーがモニターとして参加

■実証実験 画面イメージ

■これまでのUniversal MaaS(ユニバーサルMaaS)~誰もが移動をあきらめない世界へ~の取り組み

2018年、ANAグループ社員による自発的提案活動プログラム(ANAバーチャルハリウッド)の中から誕生。その後2019年4月、ANAの企画室内に、事業化を目指した専用プロジェクトが発足し、同年6月に産学官共同プロジェクトに発展。

数々の実証実験を重ねながら、2021年9月には、社会実装第一弾としてANA空港アクセスナビに「バリアフリー地図/ナビ」機能をリリース。

また2020年から2年連続で国土交通省「日本版MaaS推進・支援事業」に採択され、コロナ禍でも着実に前進し続けている。今年で4年目に突入し、数多くのパートナーの協力のもとで「誰もが移動をあきらめない世界」の実現を目指している。

モバイルバージョンを終了