日立製作所(以下、日立)、東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)、野村不動産は、3社共同で鉄道の運行情報とワーキングスペース利用状況等のライフログを活用した、新たなユーザ体験の実現に向けた実証実験を2月3日から開始すると発表した。

同実証実験ではJR東日本が提供する運行情報、野村不動産が提供するサテライト型シェアオフィス「H1T」、日立が提供するマッチングおよびデジタルサイネージの基盤技術とライフログ活用の知見を組み合わせ、ワーキングスペース等のデジタルサイネージへ運行情報を表示する「運行関連コンテンツ提供サービス」と、参加者の位置情報を加味して移動しやすいワーキングスペースの検索・予約情報の提供を行う「マッチングサービス」の2サービスの検証を行う。

これら2つのサービスにより、「計画から選択へのシフト」という新たなユーザ体験を創出することができるとのことだ。

「マッチングサービス」により、ユーザがこれまで自身で検索していた、列車の時刻、ワーキングスペースの空席、予約などの作業が、ユーザの状況に合わせて提案される内容を選択するだけで行うことができる。

また、訪問先では、「運行関連コンテンツ提供サービス」により、遅延などの運行情報と、それに合わせた近隣店舗のクーポンがデジタルサイネージに表示され、ユーザは自身の状況に合わせて行動を選択することができるという。

同実証実験では、それらのユーザニーズ、サービス性を調査、検証し、商用サービス化に向けて検討を進めていく予定であるとのことだ。

1.各サービス概要

①運行関連コンテンツ提供サービス

日立ケーイーシステムズが提供するデジタルサイネージソリューション「MediaSpace」と連携し、ワーキングスペース等にデジタルサイネージを設置。

最寄り駅の遅延・運転見合わせ等の運行情報、近隣のレストランの割引クーポン、ワーキングスペースの利用延長提案等を表示。

②マッチングサービス

ワーキングスペースを複数人や一人で利用する際に、位置情報を加味して移動しやすいワーキングスペースを検索、予約することができるWebサービスを提供するという。

利用者は自身や会議同席者の位置情報、利用したい時間を入力するだけで、最適なワーキングスペースを検索・予約することができる。

また、マッチングサービスは利用者の過去の予約情報に基づき、本人の趣向に合ったワーキングスペースをレコメンドするという。商用サービスにおいては、ワーキングスペースに留まらず、飲食店、観光、宿泊、アミューズメント等、様々なシーンへの拡大を目指す。

2.実証実験期間
2022年2月3日〜2022年2月28日
※新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、同実証実験の中止や変更の可能性がある。

3.参加施設
①運行関連コンテンツ提供サービス設置施設:
 H1T秋葉原、JR東日本ホテルメッツ秋葉原、秋葉原ダイビル
②マッチングサービス連携施設:
H1T、新宿プリンスホテル、JR東日本ホテルメッツ秋葉原
(位置情報に基づく場所のレコメンドに関しては関東エリア内に限定)

4.対象者
①運行関連コンテンツ提供サービス(対象者:設置施設の利用者)
②マッチングサービス(対象者:日立グループ従業員約100名)