トヨタ自動車は、昨年9月、名古屋高等裁判所において、平成22年に同社の従業員が亡くなったことについて、業務による心理的負荷を受けたことに起因するとして、労働災害であると認定されたという。

亡くなった故人に対し、同社は、「ご冥福をお祈り申し上げ、衷心より哀悼の意を表します。またご遺族の方々へ対し、改めてお悔やみを申し上げます」と述べている。

また、「ご遺族の皆様には、大切なご家族を突如亡くされるという、取り返しのつかない大変なことを起こしてしまい、そして、この10年以上の長い期間にわたり、大変なご心労をおかけしたこと、深くお詫び申し上げます」と謝罪。

今回、トヨタは、労働災害であるとの裁判所判断を踏まえ、遺族に謝罪するとともに、再調査を約束したという。再調査から見えてきた課題・事実を報告し、再発防止に向け、徹底的に取り組むことを誓い、今回、和解に至ったとのことだ。

一人ひとりの社員が、安心して働ける、風通しの良い職場風土を築くよう、全社をあげて、「声の出しやすい風通しのよい職場風土づくり」、「パワーハラスメント行為を行わないマネジメント」などの取り組みを、現在、進めているが、この取り組みには終わりはないと思っているという。

同社は、常に、職場状況や課題を把握しつつ、取り組みを見直しながら、一人ひとりの行動につなげていくよう、努力を続けていくとしている。