メルカリの研究開発組織 「mercari R4D」、社員の博士課程進学を支援 学費や研究時間の確保を支援する新制度を開始

メルカリの研究開発組織 「mercari R4D(アールフォーディー)」(以下、R4D)は、2022年2月より、将来的に事業の発展や社会的課題の解決に貢献しうる専門領域において博士課程への進学を希望するメルカリ社員を対象に、学費や研究時間の確保を支援する新制度「mercari R4D PhD Support Program」を導入することを発表した。

昨今、一度学校を離れたあとも、生涯を通じて自身のキャリアに必要な新たな知識を学び続けていくリカレント教育への関心が高まっている。

高度な専門知識の習得により、個々人のキャリアの新しい可能性が拓かれ、企業にとってはイノベーションの促進や長期的な競争力がもたらされる。

一方、日本では他の先進国と比べて社会人による大学院での学び直しの機会は少なく、特に博士課程への進学については、学費などの金銭的な負担や働きながら研究時間を確保することが困難であることから、高いハードルがあったとのことだ。

こうした現状を背景に、メルカリおよびR4Dは、既存の枠にとらわれず、メルカリグループのミッション達成に貢献し、広く経済発展と社会的課題の解決に資する研究テーマを持つ人材を育成・支援するために、社会人博士支援制度「mercari R4D PhD Support Program」を導入し、2022年2月より社内募集を開始。

同制度では、メルカリの事業・経営に関する専門領域において博士課程への進学を希望するメルカリ社員を対象に、在学中の学費を全額支給するほか、研究と仕事を両立し、個々人が最適な形で研究活動を設計できるよう、週0日から週5日の間で業務時間を選べるようになるとのことだ。

また、R4Dが機密情報の研究利用手続きのフォローなど、研究に必要な支援を行うとしている。

同制度を通じた学び直しの機会を提供することで、社員にとっては、メルカリに在籍しながらキャリアの再設計や新たな活躍機会の獲得が可能になる。

またメルカリおよびR4Dは、これまでR4Dが扱ってきた量子情報技術、AI、Blockchain、モビリティなどの研究開発領域にとらわれることのない分野に人材を派遣することができ、高度な専門知識を備え、イノベーションを起こしうる多様な人材の育成を強化するとしている。

■社会人博士支援制度「mercari R4D PhD Support Program」概要

対象

●応募条件
・メルカリグループに2年以上在籍する社員で、直近の評価が一定の基準を満たすもの

●研究分野
・メルカリグループのミッション達成に向けて有益であり、今後の経済発展や社会的課題の解決につながる研究テーマであれば不問
・進学先は国内の大学院に限る

支援内容

●博士課程進学時の学費支援
・学費の全額支給(入学金等含む、最大年間200万円程度を想定)
・原則3年間(研究内容によっては延長あり)

●研究と両立可能な業務時間の選択
・時短なし(週5日間)
・80%稼働(週4日間程度勤務)
・60%稼働(週3日間程度勤務)
・休業(勤務なし)

●研究開発機関「mercari R4D」によるサポート
・メルカリアプリデータ等、機密情報の研究利用手続きのフォロー
・研究相談

選考スケジュール

●初回は2022年秋季の大学院入学を想定し、2月に社内募集開始、6月頃までに内定を予定

なお、同制度は当面の間、メルカリの社内制度として運用するが、今後、募集対象を社外に拡大することも検討していくとのことだ。

募集対象の拡大により、将来的には研究機関とのネットワークの拡大や研究能力が高い学生の就職機会の創出、新たな研究テーマ・研究領域の開拓、イノベーションの活性化につなげていきたいと考えているという。

メルカリは、今後も社員の多様な学び直しやキャリア形成を支援し、経済発展や社会的課題の解決に貢献する人材の育成に注力するとともに、多様な人材が活躍できる環境の実現を目指していくとしている。

モバイルバージョンを終了