トヨタ自動車(以下、トヨタ)とKINTOは、ユーザーがすでに購入されたクルマに、その後の技術革新や経年劣化に合わせてソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映することで、乗っているクルマを最新の状態に「進化」させる挑戦として、新サービス「KINTO FACTORY」を1月28日より開始したと発表した。
「進化」の第一弾のメニューとしては、ブレーキをかける際の急激な揺れを抑えてクルマに乗るユーザーの快適性を向上させる「なめらかブレーキ」(トヨタ初の機能)や、最新の安全装備の後付けなど、多彩なラインアップを取り揃えたという。
なお、同サービスは、対象の車種や施工を対応する店舗を限定してスタートしつつ、ユーザーの利用状況などを踏まえてその内容を順次拡充することにより、挑戦をさらに加速させていくとのことだ。
クルマの技術革新が日進月歩で進む中、ユーザーがクルマを持っている期間の長期化を背景に、技術革新と、ユーザーのクルマにそれを反映するタイミングとの間にギャップが拡大し続けている。
トヨタとKINTOは、こうした現状を変えるため、ユーザーがすでに購入されたクルマに、その後の技術革新や経年劣化に合わせてソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映することで、乗っているクルマを最新の状態に「進化」させる挑戦を掲げているという。
この挑戦で、トヨタは最新の技術を開発・商品化し、KINTOはクルマのサブスクリプションサービスで培ってきたユーザーとつながりつづける知見やノウハウを活かし、商品を届ける「プラットフォーム」の役割をそれぞれ担う。
こうした両社の連携を基盤に、以下の3つの方法を通じて、「進化」の実現を目指していくとのことだ。
「進化」を実現するための方法
アップグレード
乗っているクルマの基本性能を向上させる安全装備などを後付け
リフォーム
経年劣化した内外装のリフレッシュやアイテム交換など
パーソナライズ
ユーザーが運転する際のデータをもとに、一人ひとりの個性や好みに合わせてクルマの設定を最適化
トヨタとKINTOは、この挑戦のスタートとして、新たなサービス「KINTO FACTORY」を開始し、まずは、対象となる車種をトヨタ・レクサスのあわせて8車種に設定するとともに、施工の対応を、東京都内と静岡県浜松市のあわせて29店舗に限定したうえで、「アップグレード」と「リフォーム」のメニューを届けていくという。
第一弾のメニューとして、「アップグレード」は、ブレーキをかける際の急激な揺れを抑えて、クルマに乗るユーザーの快適性を向上させる機能「なめらかブレーキ」(トヨタ初の機能)をソフトウェアの書き換えを通じて反映するほか、「パーキングサポートブレーキ(静止物)」といった最新の安全装備の後付け、「ハンズフリーパワーバックドア」の後付け(販売済みの新車への後付けは同サービスで初めて可能に)などを用意。
一方、「リフォーム」は、シート表皮およびクッション部分の取り換え、本革ステアリングホイールへの交換に対応するなど、多彩なラインアップを取り揃えたとのことだ。
「アップグレード」と「リフォーム」のメニューは、今後の技術革新に合わせて増やしていくとともに、対象の車種や施工対応店舗も、ユーザーの利用状況などを踏まえながら順次拡大させていく。
さらに、「パーソナライズ」については、最先端の取り組みとして位置づけたうえで、ユーザーに早く届けできるように、サービス化に向けて準備を進めていくとしている。
クルマの技術開発が、従来のハードウェア中心から、ソフトウェアも活用する体制へ急速にシフトする中、「KINTO FACTORY」では、こうした時代の潮流に対応していくべく、ソフトウェアのメニューについては、将来、単体の商品として扱うとともに、ユーザーによる継続した利用を想定し、一回ごとの「購入」だけでなく、「サブスクリプション」の形式で届けることを目指すとしている。
ユーザーにクルマを届けして終わりでなく、届けしたあとも、付加価値を継続的に提供していくことにより、ユーザーがそのクルマをより深く愛せるようになる世界の実現に向けて、今後、挑戦をさらに加速させていくとのことだ。