東急は、2021年5月に策定した中期事業戦略“3つの変革・4つの価値”で掲げる「都市交通における快適性の向上と課題の解決」のため、車両空間の拡充による快適性向上の実現を目指し、2022年4月上旬から目黒線において8両編成列車の営業を順次開始すると発表した。

なお、2023年3月予定の東急新横浜線開業までに相鉄線内に乗り入れる同社保有の目黒線全26編成を8両編成化し、新線開業による交通利便性・速達性向上に加え、輸送力増強により快適性を向上することで開業効果の最大化を図っていくとのことだ。

同社は、大手民鉄初の取り組みとして、2019年度末までに東急線全駅にホームドア・センサー付固定式ホーム柵の設置を完了しているが、目黒線の8両編成化に伴い新たに供用する2両分の乗降口においても同様に安全性を維持すべく、ホームドアや防犯カメラ整備などの工事を推進してきた。

今般、目黒線全13駅における駅設備の整備および、相互直通先の各線においても8両編成対応工事が完了することから、現行の同社保有6両編成車に2両を増結し、順次8両編成として営業を開始するという。※世田谷線・こどもの国線を除く

なお、8両編成化により1編成あたりの定員数は約890人から約1190人に増加(約35%)することで、ウィズコロナ・アフターコロナにおいてもより安心して快適に目黒線を利用いできるようになるとのことだ。

また、8両編成列車では乗降エリアが拡大することにより利用客の乗降時間が短縮し、安定輸送にも寄与することで、より高品質な鉄道サービスの提供を実現していくとしている。