花王、化粧品プラボトルの水平リサイクル実現に向け実証実験を開始 使用済みボトルを店頭回収し再生化

花王は、化粧品プラスチックボトルの水平リサイクルを目指し、回収した使用済み化粧品ボトル容器によるボトル再生化にむけた実証実験を実施すると発表した。

同実証実験は、2022年2月1日から7月31日までの間、化粧品ブランド「TWANY」を取り扱う関東エリアのイオン直営店舗、および同イオンモールで展開する「カラースタジオ」において、使用済み化粧品ボトル容器を回収。

日本環境設計の保有するケミカルリサイクル技術「BRING Technology™」による、化粧品の「ボトルからボトルへ」の水平リサイクル実証実験に用いていくという。

花王が目指す化粧品プラスチックボトルの水平リサイクルは、回収した使用済み化粧品ボトル容器を用いて再生素材を製造し、化粧品ボトル容器に再生することだという。花王は日本環境設計と協働し、同社が保有するケミカルリサイクル技術を用いることで水平リサイクルを実現させる取り組みに着手。

第一弾として、2021年6月に、日本環境設計のグループ会社であるペットリファインテクノロジー株式会社が製造した、ケミカルリサイクルPET素材を「TWANY」のボトル容器に採用し、バージンPET素材と同等の品質の美しい容器が製造できることを確認したという。

一般的に化粧品ボトルには着色や加飾が施され、包装容器のPET素材へ再生することは難しいとされてきたため、第二弾となる今回は、実際に回収した使用済み化粧品ボトル容器を用いて再び化粧品容器を製造する実証実験を実施。

今後は、「TWANY」以外にもケミカルリサイクルPET素材の採用ブランド拡大を進めるとともに、回収規模を広げていく予定とのことだ。そして同実証実験で得られた知見を活かし、早期に化粧品プラスチックボトル水平リサイクルの社会実装を目指すとのことだ。

化粧品の「ボトルからボトルへ」の水平リサイクル実証実験

■容器回収概要

回収期間:
2022年2月1日~7月31日

回収店舗
●関東エリアのイオン直営の「TWANY」取扱い33店舗
●同イオンモールで展開する「カラースタジオ」3店舗

対象ブランド:
「TWANY」「DEW」「freeplus」「L’EQUIL」「suisai」など

対象ボトル:
化粧水、乳液、シャンプーなどのPET素材のボトル容器

花王グループは、2019年4月にESG戦略「Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)」を策定し、重点取り組みテーマのひとつとして「ごみゼロ」を掲げている。

今回の化粧品使用済みボトルの回収とケミカルリサイクルの実証実験はそれを推進する活動とし、これまでに展開している様々なアプローチに加え、日本におけるプラスチック包装容器への再生プラスチックの活用を本格化することで、プラスチック循環社会の実現を目指していくとのことだ。

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